【矢野経済研究所プレスリリース】 BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)市場に関する調査を実施(2025年)~BPO市場はDX推進、業務デジタルシフト、生成AI活用サービスに取り組む動きが本格化~ 【ドリームニュース】
株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内のBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)市場を調査し、サービス別の動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。
1. 市場概況
2024年度のBPOサービス全体(IT系BPOと非IT系BPOの合算値)の市場規模は、事業者売上高ベースで前年度比4.0%増の5兆786億5,000万円と推計した。内訳は、非IT系BPO市場規模が同1.0%増の1兆9,566億5,000万円、IT系BPO市場規模が同5.9%増の3兆1,220億円であった。
非IT系BPO市場を巡っては、近年、DX(業務自動化を中心としたデジタル技術による業務変革)に取り組む企業が増加基調で推移しており、コア業務や新たな業態開発業務への経営資源の重点投下や、それに合わせた人的リソースの再配置などを加速させている。
それに伴い、企業では自社の事業リソースで不足したノンコア業務を中心に外部のリソースを活用する機運が高まっていることに加えて、外部事業リソースの活用が単体サービスにとどまらず、戦略立案などのコア業務やコンサルティング業務までを一気通貫で提供するサービスに対して外注化する機運が高まっている。
こうしたことを背景に、特に、日系企業においてはグローバル競争力(コスト競争力)の更なる向上に向けた抜本的な業務プロセスの改善を目指しており、BPOサービス需要が拡大基調で推移している。
また、民間企業に加え、新型コロナウイルス関連業務の受託を通じて営業接点が生まれた官公庁・自治体のアウトソーシング機運が高まっていることも、引き続き当該市場にプラスに働いている。
2.注目トピック~ネットワーク環境整備や、システム運用見直し、クラウド移行に紐づいた周辺業務に対するサービス需要も高水準で推移
近年、多くのBPO事業者では人を介した業務とデジタル技術を活用した業務を融合させて提供する“デジタルBPO”が提供されるようになっている。これにより、人材不足を補う役割を果たすとともに、BPO業務の効率化・迅速化・省力化・サービス品質が向上し、BPO事業者が請け負う業務領域の拡大につながるなど、BPO市場の需要拡大を強力に牽引するドライバーの役割を果たしている。
また、リモートワークの普及を契機としたネットワーク環境の整備や、業務プロセスのNoOPS(No Operations:人力による作業の最小化)を実現するためのシステム運用の見直し、ファイルサーバーのクラウド移行などに紐づいた周辺業務に対するサービス需要も高水準で推移している。
3.将来展望
ここ数年、安価なクラウド基盤システムの導入に合わせてBPOサービスを利用する企業が、大手企業から中堅・中小企業へ広がる動きが継続しているのに加えて、コロナ禍を経てBPOサービス利用が拡大している官公庁・自治体の取り込みが引き続き堅調に推移している。また、生成AIを活用したBPOサービスの実用化に向けた動きが活発化していることなどから、2025年度以降もBPOサービス(IT系BPOと非IT系BPOの合算値)の市場規模は堅調に推移していく見込みである。
※掲載されている情報は、発表日現在の情報です。その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。
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調査要綱
1.調査期間:2025年8月~10月
2.調査対象:IT系BPO事業者、印刷系BPO事業者、コールセンター系BPO事業者、事務系BPO事業者等
3.調査方法:当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、電話・eメールによるヒアリング調査、ならびに文献調査併用
4.発刊日: 2025年10月29日
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