ChinaJoyに行くためにするべき準備は?ビザの準備や通信手段の確保など徹底解説

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 著者:加藤賢治(SQOOL代表 兼 編集長) 

毎年夏に上海で開催される中国最大級のゲームの展示会、ChinaJoy。20年を超える歴史を持ち、WePlayやBiliBili Worldなどの新参のイベントが成長してなお、ChinaJoyはその立ち位置を確保しています。

ChinaJoyに行くためにするべき準備は?ビザの準備や通信手段の確保など徹底解説

さて、この記事では日本からChinaJoyに参加する際にやっておきべき準備についてお知らせします。
特に中国への渡航に慣れていない方は是非ご確認くださいませ。

渡航手段&宿泊先の準備

ビザの手配

日本から中国に渡航するには、以前は15日までの滞在についてはビザが免除されていましたが、現在はビザが必要です。
以前免除措置があったことからこれに気づかず、直前になってビザかない、となる方も多いので注意しましょう。
商務(Business)で中国に入国する場合は中国企業からの招聘状(インビテーションレター)が必要です。ChinaJoyの運営は2023年までは招聘状の発行を行なっていませんでしたが、2024年からは対応するという話も聞きます。ただこれは確証はありませんので、取引のある中国企業などに依頼しておくのが確実です。

※2024年6月28日追記
ChinaJoy運営からの招聘状(インビテーションレター)の発行は今年も難しそうです。ただ、出展者やスポンサーなどの立ち位置の方は関係性により対応いただける可能性もあるかもしれませんので、個別に問い合わせてみても良いかもしれません。最近の日中間のビザ発行問題もあり、難しい可能性が高いとは思いますので、別の手段を検討するのがやはり良いと思います。

ビザの発行は日本国内で可能ですが、審査期間が必要ですので前もって準備しておきましょう。手数料も若干かかります。

自分で手続きをするのが面倒な方は、代理店などを利用すると良いでしょう。

なお、ネット上に「観光ビザでも問題ない」というような情報も一部に出回っていますが、観光ビザで入国して商務を行うのはお勧めしません。トランジットビザなども同様に注意が必要です。筆者としては正規の手順を踏むことをお勧めします。

航空券、ホテルの手配

こちらは出張であれば旅行代理店を通すのが楽だと思いますが、オンラインのチケット予約サービスやホテル予約サービスを使っても良いでしょう。

航空券はきちんと上海に着きさえすればなんでも良いと思います。予算やスケジュールと相談して早めに取っておきましょう。

ホテルはChinJoy会場付近がお勧めです。ただ、ChinaJoy期間中はすぐに埋まってしまうので、少し早めに予約しましょう。2ヶ月以上前には予約を受け付けていないホテルもありますので、開催まで2ヶ月を切ったらホテルを予約しておくと良いと思います。

会場にはあまり行かずにパーティーや打ち合わせを中心に行動する方は、上海の新世界付近のホテルをとっても良いと思います。こちらはChinaJoy期間にはあまり影響されないと思いますが、念の為早めの予約がやはりお勧めです。

安いホテルを予約した場合は

ホテルズコムやアゴダなどの安宿専用のサービスを使ってホテルを予約するのも、予算節約の意味では悪くありません。筆者もたまに使います。
ただ、稀に「予約したはずが、現地に行ったら予約されていなかった」という事態が発生することがあります。
そうならないために、安いホテルを予約した場合は、念の為事前に電話やメールで予約が間違いなくされているかを確認するのがおすすめです。

ちなみに以前はAirBnB(民泊サービス)もありましたが、コロナ禍を経てずいぶん減ってしまったようです。現在でも上海でAirBnBで宿泊はできますが、宿泊場所の位置がAirBnBに表示されているものと異なっているなどが稀にありますので、相当に慣れている方以外にはお勧めしません。

通信手段の準備

中国ではファイアーウォールによってGoogle、Yahoo、LINE、Facebook、X(Twitter)などがブロックされています。
そのため、日本と同じ環境でインターネットを利用するには色々と準備していく必要があります。

スマホのSim

スマホをネットに繋ぐためにSimを準備しますが、おすすめは香港のSimを使うことです。香港は今(2024年5月現在)はまだ中国のファイアーウォールの影響を受けていないため、香港経由であれば日本と同じようにインターネットが使えます。
多くの場合通信容量に制限がありますので、多めに買うか、チャージできるタイプのものが良いでしょう。

VPN

現地でオンラインミーティングを行う予定があったり、Googleフォトに写真をあげたい、という場合は、大きな通信容量が必要になります。
その場合はスマホのSimだけでは賄えない場合がありますのでVPNサービスを用意して行くのがおすすめです。

少し速度は遅くなりますが、ファイアーウォールを迂回して日本と同じようにインターネットを使うことができます。

しかし、VPNを使ってファイアーウォールを迂回する方法は徐々にブロックされている状況です。去年支えたVPNが今年は使えない、というのはよくあることですので、あくまで補助的なものとして準備していくのが良いでしょう。

現地の中国の方にどのVPNが良いかなどを聞くもの良いかと思います。

中国用ポケットWiFi

中国用のポケットWiFiルーターをレンタルして持っていくという手もあります。このポケットWiFiは最初からファイアーウォールを迂回する機能がついているものがありますので、サービス内容を確認してそういったものを借りて持っていくのが良いでしょう。

デメリットとしては、スマホやPCとは別にポケットWiFiを携帯しないといけないことと、万が一紛失などがあると損害金を払う必要があるということです。

現地で便利なアプリ

DiDi

中国のタクシー配車アプリです。
日本でもサービスを展開していますので、日本語対応版のアプリもあります。外国人にとってはタクシーを捕まえるのも簡単ではありませんし、上海にもまだまだ違法な白タクがいますので、DiDiでタクシーを呼ぶのが安全です。
アプリにクレジットカードを設定しておくことで、タクシー代の清算も楽になります。

地図アプリ

GoogleMapはブロックされていますし、香港Simなどで表示させたとしても十分な情報が登録されていません。
百度地图や、高德地图など、現地に対応した地図アプリをダウンロードしておきましょう。

翻訳アプリ

これは通信さえできればGoogle翻訳でも良いのですが、万が一ファイアーウォールを突破できない時に備えて、現地の翻訳アプリがあると心強いでしょう。

百度(Baidu)やTencentの翻訳アプリがおすすめです。

Alipay(アリペイ)

中国はキャッシュレスが進んでおり、現金が使えるシーンはごくわずかです。VISAやMasterなども中心部以外では使えるところは稀で、個人店やタクシーなどでは使うことができません。
中国ではWeChatPayかAlipayのどちらかが必須です。
WeChatPayは外国人にはチャージをするのが難しいので、クレジットカードを登録できるAlipayが良いでしょう。
ただ、AliPayも外国のクレジットカードを登録している場合は用途に制限があるので万能ではありません。

銀聯カード(Union Pay)

中国のクレジットカードブランド、銀聯(ぎんれん)カード(Union Pay)も準備しておくと念の為良いでしょう。
こちらも使える場面は限られますが、VISAカードやMASTERカードよりは使えるお店が多いです。
日本で銀聯カードを作る場合はクレジットカード会社に発行してもらいます。お使いのクレジットカードのサブカードとして発行できないかをカード会社に確認してみてください。

ちなみに銀聯カードは決済時に6桁の暗証番号+サインが必要です。暗証番号を忘れて現地で使えない、というケースが多いので注意してください。多くのカード会社では暗唱番号は「00+日本のクレジットカードの4桁の暗証番号」になっているようです。

WeChat

LINEの中国版、という感じです。LINEよりも多機能で色々な用途で使えますが、日本人としてはLINEと思っておけばOKです。
中国では名刺よりもWeChatの交換が一般的です。とりあえずアカウントを作ってスマホにアプリを入れておきましょう。

商談のアポ

せっかくChinaJoyに行くからには、見学だけではなくて商談を入れておくと良いでしょう。パーティーも多数ありますので、そこでネットワーキングもできますが、筆者としてはパーティーはあくまでパーティーであって、実際のビジネスには繋がりにくいことが多いように思います。

ChinaJoyのマッチングシステム

一応マッチングシステムがあります。しかしあまり動いていないような印象を受けますし、外国人はちょっと使いにくいかな、と思います。一応見ておいて損はない、くらいに捉えておくのが良いかもしれません。

WeChatのグループ

WeChat上にChinaJoy関連のグループがいくつかあります。中国の知り合いや、日本のChinaJoy経験者に相談して招待してもらうと良いでしょう。
そこで自己紹介をして打ち合わせを設定していくのは有効な方法です。

直接連絡

ChinaJoy参加企業の問い合わせ窓口に連絡して担当者に繋いでもらうのも良い方法です。
参加企業の目的の半分は商談ですので、喜んで取り次いでもらえるでしょう。

知り合いに紹介してもらう

中国では紹介は有効な手段です。しかも日本と違って、いったん紹介して、その後本人同士で、みたいな面倒なことがなく、いきなり連絡してOKのようです。筆者のところにも誰かに紹介された誰からから直接連絡が来たりします。
せっかく行くのですからどんどん紹介してもらいましょう。

その他小ネタ

暑さ対策

ChinaJoyはサウナジョイと揶揄されるほど暑いことで有名です。暑さ対策をしっかりしていきましょう。
期間中は打ち合わせやパーティーも多く、どうしても身体に負担がかかります。加えて広大な会場で無理をすると、熱中症で倒れてしまうことも考えられます。無理のないスケジュールで、水分補給を十分に行ないながら参加するようにしましょう。

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著者:加藤賢治(SQOOL代表 兼 編集長)
いつの間にかメディアの人みたくなったことにいまだに慣れない中年ゲーマー。夜行性。
好きなゲームは「桃鉄」「FF5」「中年騎士ヤスヒロ」「スバラシティ」「モンハン2G」「レジオナルパワー3」「スタークルーザー2」「鈴木爆発」「ロマサガ2」「アナザーエデン」などなど。
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