台北ゲームショウ2019閉幕、2020年は南港展覧館に移り更にアジアのゲームショウの新しい形へ
第17回台北ゲームショウは1月28日に閉幕した。今年は、初めて世界貿易センターホール1とホール3を同時使用という大規模で開催された。
主催者である台北市コンピュータ協会は終了後の記者会見にて、「B2Cプレイヤーゾーン」、「B2Bビジネスゾーン」、「アジア太平洋ゲームサミット」の成果を発表した。また、2020年はより内容の多様性と充実さを求めるべく、会場をより広い南港展覧館に移転する。
24か国から426社が出展し、2,144のブースで、約32万人の来場者
今年は世界貿易センターホール1にあるB2Cプレイヤーゾーン、そしてホール3にあるボードゲームワンダーランド、INDIE HOUSE、今年初めて設けられた物販コーナーは、合計2,144になり、 4日間で約32万人が来場した。B2Cプレイヤーゾーンでは、コンソール、モバイル、PC/オンライン、VRなど、さまざまなプラットフォームのコンテンツが展示されていた。
また、Republic of Gamers、AORUS、HyperX、Thermaltakeなどのeスポーツブランドも、最新商品を展示した。台北ゲームショウ初出展のNVDIAは、最新のGeForce RTXシリーズのデスクトップPCとノートPCを展示し、また「Call of Duty:Black Ops 4」や「Battlefield 5」等のゲーム実況主対戦マッチも企画した。
アジアで毎年最初に開催される国際的なゲーム展示会として、台北ゲームショウは、アジア太平洋地域で最も重要なビジネス交流の場あり、出展社各社にとってコンテンツを競い合う場でもある。
Sony Interactive Entertainmentは「キングダムハーツⅢ」、BANDAI NAMCO Entertainment Taiwanは「SDガンダム ジージェネレーション クロスレイズ」、SEGA GAMESは「キャサリン・フルボディ」等、会期中に多くの企業が先を争ってビッグタイトルの中国語版やリリース日などに関するニュースを発表した。
アジアで毎年最初に開催されるゲームショウ、バイヤーの数は5%増、APGS来場者2,000人超えた
台北ゲームショウB2Bビジネスゾーンはアジア最大のインディーゲーム版権取引の場であり、世界24カ国からのゲーム関連企業が台湾を訪れ、ビジネスチャンスを求めていた。
海外からの出展者が約6割で、日本、韓国、中国、香港、シンガポールが上位5か国を占めた。出展規模の大幅成長のほかに、B2Bビジネスゾーンには25カ国から2,469人のバイヤーが来場し、北東アジア、中国、香港、マカオからの来場者が最も多かった。注目の「インディーゲームフェスタ」と、インディーゲームデベロッパーを励ます「INDIE GAME AWARD」も多くのビジネス客をひきつけ、国内外メディアからも注目され、大きく取り上げられた。
アジア太平洋ゲームサミットでは、ゲーム業界の6大テーマに焦点をあて、様々な角度から分析した。24回の講演には多数の来場者が参加し、会場は常に満員御礼状態であった。業界の重鎮を招き、中・英・日の3ヵ国語で最前線のトピックを語った。その中でもeスポーツ業界フォーラムと、VRアプリケーションに関する講演が最も大きな反響があり、聴衆と壇上の講師とが意見交換を行った。また、大手ゲームメディアIGN Japanと共催したIndie Game Panelでは、開発やマーケティングのコツなどを来場者にシェアし、ゲーム業界に携わりたい学生も多く参加していた。
混雑の分散によりプレイ体験が改善、2020年は南港に移転する
今年は特に「混雑分散」という目的で会場を新しくレイアウトを変更し、プレイヤーに人気の高いカテゴリーを分散配置した。コンソール、モバイル、PC /オンラインゲーム、eスポーツは世界貿易センターホール1に、インディーゲーム、ボードゲーム、物販をホール3にそれぞれ配置した。
客層により入口を分けることで、ステージイベントによる会場混雑の問題を解決した。効率的な動線設計のおかげで、32万の来場者が会場内外でよりスムーズな移動を可能にした。また、来場プレイヤーが、異なるゾーンや展示ホールに移動し、様々なゲームのデモプレイを体験することができた。
カテゴリー別に人の流れを分散させることに加え、ホール1とホール3に2大展示 エリアを開設したことで、展示規模も拡大し、出展社数も来場者数も取材に訪れるメディア数も増加した。来年の台北ゲームショウは2月6〜9日に南港展覽館に移転すると発表された。3,000ブース以上という広々とした展示空間があり、より豊富なコンテンツが展示できる。来年の「台北ゲームショウ 2.0」が大変楽しみである。