台湾インディーゲーム開発チーム、京都で開催されたBitSummit 2019のレポートを公開

台北ゲームショウを運営する台北市コンピューター協会は、台湾インディーゲームの開発チームを率い、京都のBitSummitに出展した。多くのプレイヤーや開発者が注目し交流に訪れたほか、日本の著名ゲームメディアであるGzブレインやIGN JAPANも取材に訪れた。

INDIE GAME AWARDの傑作集結、親子・学生グループのプレイヤーが大多数

今年7回目となるBitSummitが京都みやこめっせにて開催され、選りすぐりの105タイトルが出展された。

その中には、34BigThingsの『Redout：Space Assault』、Muse Gamesの『Hamsterdam』、Rocket Juice Games Studioの『Neon Tail』、Digital-Crafterの『Fight of Gods』、そしてINDIE GAME AWARD最優秀オーディオ賞のMETRONOMIK『No Straight Roads』、最優秀インディーゲーム賞のDESKWORKS 『RPGタイム！〜ライトの伝説〜』など台北ゲームショウでプレイヤーやメディアから好評であった代表的なタイトルも現場で注目を浴びた。

 デジタルアート制作と3Dアニメーションに特化したバナナボートワーキングハウスは、『ウッフィー: ココナッツの大作戦』を出展した。バーチャルリアリティ、FPS、タワーディフェンス等を融合させたプレイスタイルに、生き生きとしたかわいいキャラクターとココナッツの武器という組み合わせに、多数の親子来場者がデモプレイ体験に参加し、楽しんでいた。

スタジオフリップが開発し、今年7月にリリースした『キノトと無限の塔』は「折り紙アート」と「インタラクティブ絵本」という独創的なゲームに、地元のメディアや開発者が高い関心を寄せた。戦略と養成を融合させたErotes Studioの『裁決者』は、全体主義体制下のメディア・上下関係・金銭の３つの柱がストーリーの主軸となり、それが日本語にローカライズされたため、プレイヤーはゲームの緊張感と刺激的なストーリー展開を体験できた。

BitSummit 2019に参加した台湾インディーゲームチーム

バナナボートワーキングハウス：「ウッフィー: ココナッツの大作戦(Mobile/VR)」

「ウッフィー: ココナッツの大作戦」はファミリー向けのあるアクションゲームです。「ココナッツ」でつくった武器を使って、あらゆるな敵を撃ちたおす。ゲームの幅が広いため、いろいろな組み合わせのスキルができる。

スダジオフリップ：キノトと無限の塔(Mobile)

台北ゲームショウ「ベストデザイン」とIMGA SEA「ベストイノベーション」を受賞。画面を折り畳んで、謎解きで隠れた真実を探す、世界初の「折り紙パズルアドベンチャー」ゲーム「キノトと無限の塔」。

童話のように温かい物語、絵本のような豊富なイラストが満載！老若男女を問わずに、気軽に折り紙で楽しめるゲーム。キノトと共に、ファンタジーな旅に出て、本当の自分は「誰」であろうか、失われた記憶と、畳んで重ねて「折り紙世界」の秘密を探す。

Erotes Studio：裁決者(Mobile)

あなたは全体主義的なとある国の、退職間近な1人の調査局副局長を演じることになる。あなたは、国から与えられるさまざまな任務をこなし、「人材」「場所」「時間」「予算」を配分することにより、国の期待に順調に応えてゆく。しかし、時に、ミスをしなければゲームを続けることができない状況が生じる場合がある。

これは、本作品独特のバランスシステムである。それぞれのイベントが終了すると、各種の数値がカウントされるが、あなたは「メディア」「幹部」「部下」「金」という、これらの好感度の中でバランスを取ることによってゲームの継続が可能になる。もし、「幹部」の好感度が高すぎた場合は、幹部の座を奪おうとしていると思われて不測の事態に陥るおそれがあるし、低すぎると無能と判断されて、離職を迫られる。

このようなシステムがあるため、プレイヤーはゲームの進め方を慎重に考えなければならない。ストレスの強いこれらの任務をクリアすると、あなたの家に下宿する姪っ子を愛し育てる時間が待っている。姪っ子を育て、心が通じあうことにより、それまでの緊張感は徐々に緩んでゆき、叔父と姪っ子の心の通った温かいふれあいを体験することができる。