小学6年生の「将来就きたい職業」に”eスポーツ”が初登場、クラレが発表
クラレは7月9日、今春小学校を卒業した子どもとその親を対象に、「将来就きたい職業」と「就かせたい職業」のアンケート調査を実施した。
男の子が就きたい職業の1位は、昨年に続き「スポーツ選手」となった。競技の内訳では、サッカーや野球が多くの票を獲得する中、今年初めてeスポーツが登場。国内でもプロリーグが発足し、10月には全国初となる都道府県対抗のeスポーツ大会も開催される予定で、子どもたちの関心も高まっているとのこと。
2位には、昨年は5位に順位を下げていた「研究者」、3位には「医師」が入った。また、「大工・職人」が昨年16位から6位に大きく順位を上げました。ブロックでできた仮想空間の中で、ものづくりができるゲームのヒットも影響していると考えられる。人材不足や高齢化が懸念される職種とあって、子どもたちの関心の高まりには注目したいところだ。
女の子の1位は「教員」、2位は「保育士」で、子どもと関わる職業が上位に入った。10位以内では、3位「看護師」、9位「医療関係」といった医療職が目立つが、昨年1位だった「医師」は医学部の不正入試問題なども影響したのか、9位に順位を落とした。おしゃれに関する仕事に興味を持つ女の子も多く、「美容師」は14位から5位に大きく順位を上げ、8位には「デザイナー」が入った。
■調査概要
調査対象
2019年3月に小学校を卒業した子どもとその親
調査方法
使い終わったランドセルをアフガニスタンの子どもに贈る当社の社会貢献活動「ランドセルは海を越えて」キャンペーンにご協力いただいた方にアンケートを実施(2019年1月14日~3月中旬)
有効回答
男の子とその親:各640 名/女の子とその親:各736 名
「スポーツ選手」にeスポーツが初登場
1位は昨年同様「スポーツ選手」となった。内訳を見ると、サッカー(40.9%)、野球(29.6%)で7割を占めているが、今年初めてeスポーツ(4.3%)が登場した。ゲームを使ったスポーツ競技であるeスポーツは、日本でも徐々に認知度、競技人口が拡大しつつある。部活に取り入れた高校もあり、子どもたちの注目も今後ますます高まるだろう。
4位は昨年に続き「ゲームクリエイター」で、ゲームの制作側も人気がある。インターネットを舞台にした職業では、昨年初登場した「ユーチューバー」が18位(1.4%)に入った。
男の子の保護者1位は安定の「公務員」
男の子の保護者が子どもに就かせたい職業は、昨年に続き「公務員」が1位となり、2位「会社員」、3位「研究者」となった。5位「スポーツ選手」と答えた人の子どもの回答を見ると、95%以上が同じく「スポーツ選手」になりたいと書いている。「スポーツ選手」は親子で一緒に追いかける夢のようだ。
「教員」「保育士」が上位に返り咲き 、「医師」は順位落とす
1位は「教員」、2位は「保育士」と、 一昨年(2017年)の調査の1位、2位が上位に返り咲く結果となった。女の子は、身近で接することが多い職業に、素直にあこがれる気持ちが強いようだ。毎年人気の高い医療職は、「医師」が9位に大きく順位を落としたものの、3位に「看護師」、9位に「医療関係」が入った。
「美容師」は、14位から5位と大きく順位を上げた。ファッションやヘアスタイルに興味を持つおしゃれ感度の高い女の子が増える中、おしゃれな職業の代表的存在ともいえる「美容師」への関心も高まっているようだ。
20位以内では、「マスコミ関係」が13位に入った。内訳をみると、雑誌などの編集者が42.9%、ジャーナリスト・記者が38.1%となっている。学校などで新聞を教材として活用するNIEの普及が進み、ニュースを身近に感じる子どもが増えているのかもしれない。
女の子の保護者 医療職が上位を占める
女の子の保護者が就かせたい職業の1位は、昨年に続き圧倒的人気で「看護師」だった。2位には「医療関係」、3位には「薬剤師」が入り、医療職が上位を占めた。