【TOKYO SANDBOX 2018レポート】正式リリースが待ち遠しい!現在開発中の超期待インディーゲームたち
著者:篭谷千穂
4月14日(土)~4月15日(日)の2日間にわたり東京・浅草橋ヒューリックホールにて開催されたインディーゲームイベント「TOKYO SANDBOX 2018」。
プラットフォームやジャンルの枠を超えて多種多様なタイトルが試遊出展されていましたが、その中でも「続報が待ち遠しい!正式リリース日が待ち遠しい!」と思ってしまった期待大!な開発中タイトルをご紹介します。
少女はなぜ黒い鳥になったのか?「BLACK BIRD」
「BLACK BIRD」はゲームクリエイターの木村祥朗氏が代表を務めるOnion Gamesの新作PC向け横スクロールシューティングゲーム。
Onion Gamesといえば「勇者ヤマダくん」や「Million Onion Hotel」といったシュールな世界観とBGM、ドット絵によるハイクオリティなグラフィックが特徴的な良作を開発しているスタジオですが、この「BLACK BIRD」も同社独特のテイストが反映された作風で、その世界観に一瞬で引き込まれてしまいました。
ゲームの内容は、“黒い鳥”に姿を変えた少女を操作し、ステージのあちこちに配置された敵を倒して進んでいくというもの。
冒頭、少女は突然道端で倒れますが、どういうわけか行き交う人々は彼女を無視し、誰も助けようとはしません。彼女は一体何なのか?なぜ黒い鳥に姿を変えるのか?その謎はゲームを進めることで明らかになるのでしょうか?
ステージはモノクロな中世ヨーロッパ風の風景で、進むごとに農村風から町、お城と変化し、それに伴い敵の数も多くなっていき、ある程度ザコ敵を倒すとタフな中ボスが現れてます。これまでの同社のタイトルと比べると色彩が少ない分どこか陰鬱な雰囲気が漂い、冒頭から謎を残す少女の設定も相まって、プレイすればするほど「早く先に進んでストーリーを知りたい!」と思えてきました。
今回試遊できたのは冒頭の第一章のみで、ゲーム自体もまだ開発中で完全な状態ではありませんでしたが、今後も黒い鳥のレベルアップや全体のUIが改善される予定とのことで、ストーリーもマルチエンディング形式になるそうです。
今年中のリリースを目指して開発が続けられており、ブースにて体験版「ver0.0.1」のダウンロードカードが販売されていましたが、現在はオンラインストア「Onion Store」でも同じものが100円でダウンロード販売されています。この作風や世界観に興味のある方は是非リリース前にいち早く試遊してみて下さい。
Onion Store
https://oniongames.booth.pm/items/825176
BLACK BIRD
http://oniongames.jp/blackbird/
”種”で戦い、冒険する「ParasiteSeed」
「ParasiteSeed(パラサイトシード)」は、昨年リリースされ日本国内だけでなく海外からも高く評価されている、自動生成される悪夢の中を彷徨う謎解きアドベンチャーゲーム「Strange Telephone」を開発したHZ3 Softwareの最新作。
前作とはうってかわって「種」を使ったギミックをフィーチャーした横スクロールアドベンチャーゲームとなっています。
ゲームの主人公は、実験施設「Arborphilia(アーバーフィリア)」で生まれ育った少女エレナ。
彼女は幼少期に体内に正体不明の"寄生種"通称「ParasiteSeed」を埋め込まれており、その能力を使って実験施設からの脱出を目指します。しかしアーバーフィリアはただの実験施設ではなく、ある謎が隠されており…
このゲームの最も面白く、また特徴的なポイントは「種を使って自分で道筋を作れる」こと。
エレナは手から種を撃ち出すことができますが、それは飛んで行った先で芽吹き、ランダムに枝を伸ばし、一定時間を過ぎれば枯れてなくなってしまいます。これを利用して、テンポよく種を打ち出して枝を足場にすることで、普通ならば行けない高い場所や行き止まりになっている壁も登ることができ、新たな道を自分で作ってステージ上を冒険することができます。
さらに今後の開発により、様々な種類の植物の種を撃ち出せるようになったり、種を敵に撃ち込むことで植物を寄生させられるようになったりと、ゲームの展開そのものにも関わる新要素を追加する計画もあるとか。リリース時期や価格等はまだ未定ですが、「Strange Telephone」と同様にPC向けだけでなくスマートフォン向けにも展開するほか、対応言語も日本語と英語の両方を予定しているとのこと。
開発状況は開発者のyutaさんのTwitterアカウントでもチェックできます。
ParasiteSeed
スマホの画面に取り付けて使用する物理コントローラー「ブルガリアコントローラー」
今回の「TOKYO SANDBOX 2018」でたった一つだけゲームではない”ガジェット”の出展がありました。
それがこちら、
「スマホにスマートな物理ボタンを」
をコンセプトに開発されたスマートフォン向け物理コントローラー「ブルガリアコントローラー」です。
このようにゲーム画面に直接乗せて使用することで、これまでスマートフォンでは再現不可能だった「ゲームコントローラーで操作するタイプのゲーム」の開発が可能となります。
仕組みはご覧の通りとてもシンプル。
ボタンの画面に接する部分が導電性の素材で作られており、ちょうどタッチペンでスマホ画面を操作するのと同じ原理でゲームを操作できます。
これは今までありそうでなかったアイデア!
横から見るとこんな状態です。やはり物理のボタンがあるだけでゲーム操作はグッと楽になり、何より「ゲームをプレイしている」実感が味わえます。現時点では一般販売などの具体的なことはまだ決まっていないそうでしたが、現在このコントローラーに対応したゲームを作ってくれる開発者をサイトにて募集中です。我こそは!という方は是非エントリーしてみて下さい。