フルコンボでもゲームオーバー?ただの音ゲーではない斬新なリズムアクション”RPG”「ラブライブ!スクスタ」レビュー
著者:ちゃんたく
2019年9月26日、「ラブライブ!」シリーズの最新スマホゲーム、「ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル ALL STARS」がついに配信されました。
この記事では、数年来の”ラブライバー”(ラブライブファンを指す言葉)である筆者が、「スクスタ」の魅力をご紹介したいと思います。
27人のスクールアイドルが同年代で登場する夢のコラボ
スクスタは「最強で最高のアイドルゲーム」をコンセプトに、27人のスクールアイドル(一般の高校生で結成されたご当地的アイドル)が登場するリズムアクションRPGです。
ラブライブシリーズは「μ’s」「Aqours」、そしてスクスタ発の「虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」による3組のグループが存在していますが、それぞれ独立したコンテンツとして活動を行なっていました。
しかしスクスタではグループ同士の垣根を越えて交流が行われ、みな同年代として描かれています。
序盤のストーリーは、「私立虹ヶ咲学園」に通う主人公(プレイヤー)が、μ’sとAqoursによる合同ライブを観かけたところから始まります。
合同ライブでスクールアイドルの魅力にすっかりハマった主人公は、自然消滅しかけていた「虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」の活動を復活させ、スクールアイドルとして活動する9人をサポートするマネージャー的な役割で奮闘していきます。
μ’sやAqoursとは違い、「スクスタ」の企画から始まった虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会。
キャストによる活動はすでに始まっていますが、キャラクターたちはゲームの延期から中々表立った活動が出来ていませんでした。いよいよ彼女たちの物語が始まります。
フルコンボでもゲームオーバー? これまでの音ゲーとは全く違うリズムアクション”RPG”
ラブライブシリーズの音ゲーにはすでに「スクフェス」が配信されており、こちらは本格的な音ゲーで知られています。
スクスタのジャンルは「リズムアクションRPG」とされていますが、やはり気になるのは”RPG”という文言。このジャンルが発表された時、皆さんも未知の期待感と共に一抹の不安を感じたのではないでしょうか。
スクスタは、ノーツが流れてくる場所が2ヵ所しかありません。ノーツの種類も長押しやフリックといった基本的なもので、ここだけみれば、スクフェスをより簡略化して、手軽に遊べるゲームという印象を受けます。
しかし、スクスタはRPGと銘打つだけあり、ただの音ゲーではありません。一筋縄ではいかない、様々な要素が存在しています。
最大の特徴は、ノーツを処理しても体力(スタミナ)が減ること。ミスをするとさらに体力が減るのでしっかり処理する必要がありますが、対策を取らなければたとえフルコンボしていてもゲームオーバーになってしまうのです。
例えるなら、スクスタでのライブはRPGにおける「戦闘」と考えてもいいでしょう。楽曲は”敵”のようなものです。まずはしっかりスクールアイドルを育成して能力値を上げ、楽曲(敵)に合わせた編成を組み、攻撃(ノーツ)を耐えきって倒すのです。
スクスタは、普通の音ゲーのようにノーツを処理していればクリアできるゲームではありません。
ライブ中にスタミナが危なくなったらスタミナ減少を抑える作戦に変更したりと、音ゲーをやりながらもプレイヤーは状況に応じて他の事に気を配る必要があります。
音ゲー以外の要素である「育成」「編成」「作戦」こそが重要であり、これが”RPG”たる所以なのです。
ラブライブらしさを残しつつ、新たなゲーム性を求めた「挑戦作」
スクスタは既存の音ゲーとはまったく違うジャンルを生み出し、「ラブライブ!」という人気コンテンツながら決して安牌とは言い難い、かなり斬新な挑戦作となっています。
挑戦的なゲームジャンルでまだまだ改善点があるのも事実ですが、3Dモデル、ライブ演出、衣装、ストーリーなど、ファンが新作に最も期待していた部分はしっかりと仕上げてくれたという印象を受けました。
個性豊かで可愛い27人のスクールアイドルたちが登場するスクスタは、きっとあなたにも”推し”が見つかるはず。
「ラブライブ!」シリーズを知っている方はもちろん、ラブライブを知らない方も、これを機会に始めてみてはいかがでしょうか。