【東京ゲームショウ2017レポート】チャットのやり取りで相手を動かし謎を解け! 脱出するのではなく「させる」脱出ゲーム「STAY」

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著者:篭谷千穂

通常、脱出ゲームとはプレイヤー自身がゲームの主人公になって謎を解き脱出を試みるものです。

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東京ゲームショウ2017のインディーゲームコーナーに出展されていた「STAY」は、プレイヤーが主人公とチャットでやり取りし、主人公を動かして謎を解くという一風変わったシステムの脱出ゲームでした。

【東京ゲームショウ2017レポート】チャットのやり取りで相手を動かし謎を解け! 脱出するのではなく「させる」脱出ゲーム「STAY」

【東京ゲームショウ2017レポート】チャットのやり取りで相手を動かし謎を解け! 脱出するのではなく「させる」脱出ゲーム「STAY」

本作はスペインのインディーゲームスタジオのAppnormals Teamが開発する「チャットによる対話」を軸としたタイトルで、ゲームの大半がPC上のチャット画面なのが特徴です。

主人公は、ある日突然何者かに拉致されて薄暗い部屋に閉じ込められてしまった男クィーン。部屋には古ぼけたPCだけが存在し、たまたまチャットでつながった見知らぬ誰か(プレイヤー)との対話を頼みの綱に部屋からの脱出を目指します。

【東京ゲームショウ2017レポート】チャットのやり取りで相手を動かし謎を解け! 脱出するのではなく「させる」脱出ゲーム「STAY」

プレイヤーとクィーンを繋げているのはチャット画面のみ。クィーンは最初のうちは状況を呑み込めておらずパニック状態なので、まずは彼を落ち着かせて冷静になってもらいます。
それから徐々に彼にアドバイスを与えて行動を起こさせ、その結果を報告してもらい、それを元にさらに様々な提案を行い脱出の糸口を探します。
この「アドバイス→実行→報告→再度アドバイス」というのが本作のだいたいの流れですが、重要なのはクィーンとの信頼関係を築くこと。彼からの信頼を得ていなければ、いくらアドバイスしても実行してもらえません。

【東京ゲームショウ2017レポート】チャットのやり取りで相手を動かし謎を解け! 脱出するのではなく「させる」脱出ゲーム「STAY」

そしてここが難しい点なのですが、このような特殊な状況下なので、クィーンが時折半ギレ状態になったり悲観的になったりと心理状態が不安定になります。
ここで彼のペースに流されて怒ったり突き放したりする返答をしてはいけません。彼との信頼関係が崩れたらどんどんゲームがやり辛くなり先が詰まってしまいます。
彼がどんなに不安定になっても慰め、なだめ、勇気づけて脱出への希望を失わないように仕向けます。

【東京ゲームショウ2017レポート】チャットのやり取りで相手を動かし謎を解け! 脱出するのではなく「させる」脱出ゲーム「STAY」

そうこうしているうち、クィーンが閉じ込められている部屋が彼の言うように”すっからかん”ではなく、何かしらの痕跡が残されている状態であることが分かってきます。
それを彼に調べてもらいますが、照明がなく真っ暗なので説明がイマイチ抽象的。それが何かを「推理」してコミュニケーションギャップを埋めるのも重要なポイントです。

【東京ゲームショウ2017レポート】チャットのやり取りで相手を動かし謎を解け! 脱出するのではなく「させる」脱出ゲーム「STAY」

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遂に部屋の壁に「透かし付きのポスター」が貼られているのを発見!ポスターにはサークル状の透かしが浮いており、その下にはこの部屋のルールの箇条書きとラテン語のWi-Fiのパスワードが記載されています。
ポスターが古そうということは、この部屋に閉じ込められたのはクィーンが初めてではないということでしょうか?だとしたら、犯人は何が目的で人を拉致してこんな部屋に閉じ込めているのでしょうか?謎が謎を呼びます。

【東京ゲームショウ2017レポート】チャットのやり取りで相手を動かし謎を解け! 脱出するのではなく「させる」脱出ゲーム「STAY」

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その後部屋の隅に壊れた蛍光灯があることも発見!もしこれが点いたら部屋が明るくなり一気に探索と推理が進みます。ここで実際に手を動かして蛍光灯を修理するパズル的なミニゲームパートも出てきて、本当に部屋を探っているような気分が味わえます。

対話によって誰かを助けるゲームと言えば「Lifeline」に似ていますが、本作は画面の左上にクィーンの様子が表示されるため、彼の焦りや不安、絶望がダイレクトに伝わってきます。また実際に時間がカウントされ、チャットの返答が遅くなりクィーンを待たせ過ぎてしまうと、彼が絶望してアンハッピーエンドになる展開も示唆されるので素早い判断と返答が求められます。どんな返答を選択したか、またどれくらい早く返答したかによってストーリーが分岐し、エンディングも変化していくとのこと。

本作は2017年中にiOS、Android、Steam(PC)、XBox One向けにリリースされる予定で、現在公式サイトではメールアドレス登録で無料ダウンロード券+αのプレゼント企画も行われています。

「STAY」公式サイト

http://www.stay.appnormals.com/jp/

著者:篭谷千穂
Techブログメディア「vsmedia」を個人運営していたり、英字新聞「The Japan Times」にガジェットとアプリのコラムを書いているライター。
他にも特殊メイクや特殊造型、アクセサリー製作、仮面作家としても活動しています。
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