プレスリリースを打ってみた!無責任商会たいらー氏に聞く「はじめてのプレスリリース」

 取材 
  公開日時 

 著者:加藤賢治(SQOOL代表 兼 編集長) 

ゲームのマーケティング手法は様々ありますが、代表的な手法の1つにプレスリリースが上げられます。

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プレスリリースとは、事業者がプレス(=メディア)に対して発表する活動報告のこと。ゲーム事業者であれば例えば、「ゲームを新規にリリースする」「イベントに出展する」などの活動報告をプレスリリースとして発信することで、様々なメディアに掲載される機会を得ることができます。

参考:【ゲーム系プレスリリースの基礎】ゲームメディアに掲載されるためのポイントを徹底解説!

しかし小さな事業者にとっては、作業の負荷が高いのではないか、効果はあるのか、などが気になり、なかなかプレスリリース発信に踏み出せないという実情もあります。

そこでこの記事では、先日実際にプレスリリースを発信したインディーゲームデベロッパー、無責任商会のたいらー氏に話を伺いましたので、その様子をお届けします。

実際に発信されたプレスリリースはこちら

※注:「無責任商会」は、たいらー氏とタイラー氏の奥様の2名でアプリゲーム開発を行っているインディゲームデベロッパーです。

たいらー氏インタビュー


管理人
本日はよろしくお願いします。
早速ですが、プレスリリースを出そうと思ったきっかけについて終えていただけますでしょうか。

たいらー
よろしくお願いします。

たいらー
過去に何度かアプリゲームの開発とリリースは行っていましたが、自分自身のタイトルとしてゲームをリリースするのは実は今回が初めてです。
きちんとPRしたいとは考えていましたが、何をすれば良いのかは分かっていませんでした。

たいらー
そんな状況で予約トップ10での事前登録受付を開始し、それをメディアの方に伝えたところ、プレスリリースを出した方が良いと言われたのがきっかけです。

プレスリリースを打ってみた!無責任商会たいらー氏に聞く「はじめてのプレスリリース」


管理人
無責任商会さんはプレスリリースを出したのは今回が初めてですよね。
原稿作成やメディアへの連絡はすぐにできましたか?

たいらー
それが結構大変でした!
まず妻と一緒に、ネット上にあるプレスリリース発信関連の記事を読むところからはじめました。

たいらー
妻が原稿を作成して、最後の仕上げを私が行いましたが、全部で3日くらいかかりました。

管理人
3日というのは、他の作業も並行しながら、手続きなどに3日かかったということですか?

たいらー
いえ、ほぼプレスリリースにかかりっきりで3日かかりました。

たいらー
発信にはドリームニュースを利用しましたが、無責任商会はまだ屋号登録をしていなくて、税務署に屋号登録をしに行ったりもして時間がかかったというのもあります。

編集部注:ドリームニュースは基本的には法人向けのサービスですが、個人事業主でも事業性によっては利用できる場合があります。


管理人
プレスリリースの原稿作成は大変じゃなかったですか?

たいらー
かなり大変でした!メディアってすごいと再認識しましたね(笑)

たいらー
原稿は妻が書きましたが、書きながら色々と迷う部分も多かったようです。
例えばタイトルをどうすれば良いかとか、文体はフォーマルっぽい方が良いのか崩した方が良いのかとか。

たいらー
その辺りは一度原稿を仕上げた後に、知り合いのメディアの方や、ゲームメーカーの広報担当の方にチェックしてもらいました。

管理人
SQOOLもプレスリリースを頂きましたが、魅力的なプレスリリースに仕上がっていましたね!

たいらー
やはり専門家にアドバイスしてもらったのは良かったと思います。
11年前のタイトルのリニューアルということを伝えた方が良いですよ、など具体的にアドバイスしてもらって、実際にメディアに掲載されたときにはそこがピックアップされていました。

たいらー
メディアの方のアドバイスで、いくつかお付き合いのあるメディアにはドリームニュースで流す前にメールでお知らせしました。そのメールを見て、ファミ通4GamerゲームキャストSQOOL.NETなどが掲載してくれました。
こういったアドバイスを得られたことは本当に幸運でした。

管理人
その後ドリームニュースでの発信を経て、更に多くのメディアに取り上げられていましたね!
反響はどうでしたか?

たいらー
反響は自分の予想以上に大きかったと思います!
Twitterで「ガラクタ工房」と検索すると、今回のプレスリリース関連のツイートがたくさん出てきて、自分のツイートが出てこないほどです(笑)

たいらー
予約トップ10の事前登録数もプレスリリースを出したタイミングで数百単位で増え、お陰様で現時点で約700もの事前登録をしていただいています。
予約トップ10でのランキングも瞬間的に急上昇していましたね。

管理人
かなりの反響ですね!
プレスリリース発信には労力もかかり、経費もかかったということですが、やって良かったと思いますか?

たいらー
もちろん、やってよかったと思います。
ドリームニュースの利用料に1万円かかりましたが、ゲームの認知度は大きく上がりましたし、1万円は安かったと思います。

管理人
次のプレスリリースは「ガラクタ工房」のリリース時ですね。

たいらー
そうですね、リリース時にもプレスリリースを出す予定です。
今回の事前登録を掲載してくれたゲームメディアさんが、また取り上げてくれるのではないかと期待しています(笑)

管理人
この記事を読んで、プレスリリースを出そう!と思うインディーゲームデベロッパーさんもいると思います。今回の経験を踏まえて是非アドバイスをお願いします。

たいらー
プレスリリースは是非出すべきだと思います。
自分もプレスリリースは大手が出すものだと思っていましたが、実際に色々なメディアに掲載してもらい、予約トップ10のコメントにも「懐かしい!」とか書いてもらって、モチベーションがすごく上がりました。

プレスリリースを打ってみた!無責任商会たいらー氏に聞く「はじめてのプレスリリース」


たいらー
ゲームを開発していると、モチベーションが下がることってあると思うんですよ。リリース前は孤独な作業ですから。
そんな時は事前登録のプレスリリースを出すと良いと思います。モチベーションが上がりますよ!

管理人
コツとか気を付けたいポイントがあればお願いします。

たいらー
実は東京ゲームショウのブース申し込みのために、ゲームの公式サイトとYouTube動画を作っていましたが、これがとても役に立ちました。

たいらー
メディアによってはのリンクの掲載が1つというところもありますが、公式サイトを作ってそこに必要なことを全部載せていたので、効率的にPRできたと思います。
YouTube動画も多くのサイトが掲載してくれました。

プレスリリースを打ってみた!無責任商会たいらー氏に聞く「はじめてのプレスリリース」


管理人
確かに、公式サイトがあるとメディアとしては助かりますね。YouTube動画もどんなゲームかをユーザーに伝えやすくなるので助かります。

管理人
他にインディの方に伝えたいことはありますか?

たいらー
その他の効果として、プレスリリースを発信することで自分のゲームを客観視できたということもあります。

たいらー
原稿を作成しながら、このゲームは誰をターゲットにしているのか、ウリはどこにあるのかということを考えたりして、足りない部分も見えてきました。リリースまでの期間に足りない部分を開発して補う予定です。

管理人
大変だったけど得るものは十分にあったという感じですね。
SQOOLももっと多くのインディゲームデベロッパーさんからプレスリリースが届くのを楽しみにしています!

管理人
最後に、現在開発中の「ガラクタ工房」について一言お願いします。

たいらー
「ガラクタ工房」は7月末のリリースを予定していますが、プレスリリースを出してみて補いたいところも出てきたので厳しいかもしれません(笑)
でも頑張って開発しています!

たいらー
無責任商会は大手さんみたいに大規模なことはできませんが、ユーザーさんと交流しながら、皆でワイワイという感じでゲームを育てていければと思っています。
リリースを楽しみにしていてくださいね!

「ガラクタ工房」公式サイト

https://garakuta-kb.jimdofree.com/

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著者:加藤賢治(SQOOL代表 兼 編集長)
いつの間にかメディアの人みたくなったことにいまだに慣れない中年ゲーマー。夜行性。
好きなゲームは「桃鉄」「FF5」「中年騎士ヤスヒロ」「スバラシティ」「モンハン2G」「レジオナルパワー3」「スタークルーザー2」「鈴木爆発」「ロマサガ2」「アナザーエデン」などなど。
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