フィンランドは位置ゲー天国! ヘルシンキ中心部で「PokémonGO」をプレイしてみた
著者:篭谷千穂
フィンランドは日本と同等、もしくはそれ以上に治安の良い国なうえに公共Wi-Fiも充実しており、実際に外に出てプレイする「位置情報ゲーム(位置ゲー)」に最適な国の一つです。
※この記事はvsmediaの取材協力を得て掲載しています。
中でも、首都のヘルシンキ中心部はまさに位置ゲー天国!なぜならヘルシンキは…
・海に囲まれた港街
・首都なので観光地と商業施設と文化施設がたっぷり
・さらに森もある
・ポケモンの巣になりがちな公園もたくさんある
・デパートや大型ショッピングモールもある
・カフェも豊富なので疲れた時に一休みできる
つまり都市を構成するありとあらゆるものが揃っているので、「PokémonGO」をプレイすると全てのタイプのポケモンがバランス良く出てくるのです。ということでヘルシンキ到着直後から早速やってみました!
まず空港に到着した時点で凄かった
これはヘルシンキ国際空港(実際の所在地はヘルシンキの隣街のヴァンター)に到着した直後に「PokémonGO」を起動した時のスクリーンショットです。
旅行者の往来が激しいのでポケストップにルアーモジュールが使用されているし、もう到着直後にGETし放題です。入国審査前なのに。
これは空港内の無料Wi-Fiの速度ですが、上り・下りいずれも20Mbps越えと結構な速度です。これなら位置ゲーも楽々プレイできますね。
到着ゲートを通ってすぐ傍にあるスーパーの入口にて。あまりにもネット環境が快適なため空港から出たくなくなるくらいです。もし到着後にそんなに急いでいないのであれば、ある程度空港内でボールの補充も兼ねてプレイするのもアリかもしれません。
ヘルシンキ中央駅から徒歩30分圏内ならだいたい出る
空港から電車でヘルシンキ中央駅に移動して早速起動してみると…
地元民と旅行者の双方が使うハブ駅の周辺ということもあり、どのポケストップもルアーモジュールがてんこ盛りです。ヘルシンキ中心部の通りには大抵複数のポケストップがあるためボールの補充には事欠きませんが、それに伴い観光地でも何でもない場所にも様々なポケモンが出現します。だいたいヘルシンキ中央駅から徒歩30分圏内であれば、飽きない程度にコンスタントに出てくる感じです。
歩行者天国的な商店街に出現したムウマ。
ヘルシンキ滞在中に宿泊していたウィークリーアパートの前に出現したカゲボウズ。アパートが大きな通りに面していたせいか、運が良い時は部屋の中にまでポケモンが出現するというありがたい現象も起こりました。
観光しながらポケモンGET!
ヘルシンキで一番手っ取り早く「PokémonGO」をプレイする方法は、「切れ目なく観光地を渡り歩く」ことです。史跡や彫像、宗教施設は必ずポケストップかジムになっているし、世界中から多くの旅行者が訪れるのでルアーモジュールが仕掛けられているケースも多数で、何よりプレイついでに観光を楽しめます。以下は私のオススメルートです。
駅前のデパート&ショッピングモール街を抜けたら、二つの大通りに挟まれた長細い「エスプラナーディ公園」を海に向かって進みます。ここは市民の憩いの場として親しまれており、往来も多く園内にもいくつかポケストップがあります。
公園なので出現するポケモンは「くさ」「むし」「じめん」がメインですが、私はここで「こおり/エスパー」の「ルージュラ」をGETしました。
公園の中央に設置されている、フィンランド国歌を作詞した詩人・J.L.ルーネベリの銅像はジムになっています。
ところで、冬にエスプラナーディ公園に行くなら敢えて日が落ちた後にした方がオススメです。なぜなら…
このように園内全体がライトアップされているからです。確かにムチャクチャ寒くはあるのですが、それでもこんな景色が見られるなら我慢のしがいがあるというものです。
先ほどのJ.L.ルーネベリの銅像周辺もこのように”インスタ映え”しそうな感じに装飾されています。
こんな環境だからポケモンのスクリーンショットもこのように。旅の思い出になりますね。
夕方には閉まってしまうポケストップになっている花屋さんの小屋も、ライトアップによって昼とは全く異なる顔を見せてくれます。
エスプラナーディ公園を過ぎると、今度は毎日朝市が立つ「マーケットスクエア」が見えてきます。通常であれば朝市が終わった後はただの広場と駐車場になりますが、ちょうどクリスマスシーズンで、かつフィンランド独立100周年の節目の年だったため日が落ちた後も先のエスプラナーディ公園と同様に綺麗にライトアップされ、クリスマスマーケットも行われていました。港なので出現するポケモンは「みず」が多めです。
独立100周年を記念して派手にライトアップされたマーケットスクエアの隣にあるヘルシンキ市立博物館。スクリーンショットでは紫がかった色ですが、実際はフィンランドの国旗にちなんで青っぽい色でした。
なお、マーケットスクエアは海に面した広場ですが、このように海との間に手すり等は一切なく、夜にここで歩きスマホをすると本当に落下の危険性があります。特に冬に落ちたら命にかかわるのでプレイの際は十分お気をつけ下さい。
マーケットスクエアも過ぎると、今度は右手に北欧最大のロシア正教の教会「ウスペンスキー寺院」が見えてきますが、その隣に人気キャラクター「ムーミン」の作者であるトーベ・ヤンソンを記念した「トーベ・ヤンソン公園」もあるためか…
近付いた傍からどんどんポケモンが出てきました。もちろん寺院と公園もポケストップです。
ウスペンスキー寺院を過ぎてから少し左に歩くと、次はヘルシンキ観光の定番中の定番である「ヘルシンキ大聖堂」と「ヘルシンキ元老院広場」が見えてきます。ここもマーケットスクエアと同様にクリスマスマーケットが開催されていたほか、本物のもみの木でできた巨大なクリスマスツリーが飾られていてとても綺麗でした。
大聖堂でボールを補充したら…
元老院広場でGETしまくり!
このように、ちょっと定番の観光スポットを巡っただけで持ちきれないくらいアイテムを補充したりポケモンGETが楽しめます。しかし、これらを上回る「ポケモンの巣」が市の中心部に存在したのです…。
ヘルシンキ市街地のポケモンの巣「Vanha kirkkopuisto」
「Vanha kirkkopuisto」とはフィンランド語で「古い教会の公園」(Vanha=古い、Kirkko=教会、Puisto=公園)という意味なので、英語名は「Old church park(オールドチャーチ公園)」でしょうか。その名のとおり1826年に建設されたヘルシンキに現存する最古の木造教会がある公園です。とは言え、面積的にはそんなに広くはなく、観光客が敢えて行くようなスポットではないかもしれません。
平坦でごくごく普通の公園。地元民のショートカットコースになっているようです。
もともとここは教会ができる前は共同墓地として使用されていた場所で、1710年のペスト大流行の犠牲者1,185名が共同埋葬されており、さらにその後も戦没者が埋葬されたため、今でも全48基の墓石が残っています。
ところが、そんな暗い過去を持つ場所とは思えないくらい景気良くポケモンがバンバン出まくるのです。
このように敷地内に一歩足を踏み入れた途端にポケモンが次々と出現します。
公園の敷地内だけでも4ヵ所、周辺も含めれば7ヵ所のポケストップがあるのでボールの補充もバッチリ。近所にカフェとレストランもあるので疲れたらそこへ行って一休みすることも可能で、夏でも熱中症の心配はありません。
教会はジムになっています。
後で調べたところ、フィンランドで「PokémonGO」がリリースされた直後、いきなりここにラプラスとバリヤードがいっぺんに出現したため、ヘルシンキ市内だけでなく市外からもトレーナーが大挙して押し寄せる”祭”状態になったとのこと。そのためここは「ポケモンの巣」として地元民の間ではよく知られた場所らしく、私がプレイしている間も多くのトレーナーが訪れ熱心にプレイしていました。地元のトレーナーとの交流の場としても良いかもしれませんね。
ちなみにこのオールドチャーチ公園は、実は先にご紹介した「エスプラナーディ公園」の近所にあります。
なのでポケモンGET+観光ルートとしては、
オールドチャーチ公園
↓
エスプラナーディ公園
↓
マーケットスクエア
↓
ウスペンスキー寺院&トーベ・ヤンソン公園
↓
ヘルシンキ大聖堂
と周るとスムーズでしょう(もちろんこの逆でもOK)。
残念ながら今回はヨーロッパ限定のバリヤードに出会うことはできませんでしたが、それでもまだ持っていなかったポケモンをGETできたので大満足です。欲を言えば、次は日照時間が長い春〜夏にまた訪れてプレイしてみたいです。
ここまで読んで勘の良い方ならもうお気付きでしょうが、これだけ「PokémonGO」がプレイしやすいということは、それ以上に「Ingress」もプレイしやすいということ。実はPokémonGOと併せてIngressもプレイしていたのですが、中立ポータルを見つけてレゾネーターを配置してもその日のうちにダメージレポートが来るという速さでした。
現時点でヘルシンキは圧倒的にレジスタンス(青陣営)が優勢。 エンライテンド(緑陣営)がんばれ!
人口約60万人(東京に例えると八王子市とほぼ同じ)のヘルシンキに一体どれだけの位置ゲーマーがいるのでしょうか?とにかく、「位置ゲーを存分にプレイする」という目的のためだけにヘルシンキを訪れても十分に楽しめます。少なくとも、ただ物見遊山の観光をするよりもはるかに充実した旅になること間違いなしです。