ゲーム温故知新!第4回「遊戯王 デュエルリンクス」

 コラム 
  公開日時 

著者:東

今回紹介するのは週刊少年ジャンプで連載されていた大人気コミック「遊☆戯☆王」を題材としたスマートフォンゲーム「遊戯王 デュエルリンクス」。

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20代後半から30代あたりの男性であれば少年時代に原作、そしてその題材となったカードゲームに夢中になったのではないでしょうか。

「漫画を題材としたゲーム」から見る日本カルチャーの今昔

このゲームがリリースされたとき、少し上の世代の筆者は、下校時間にランドセルを背負った子どもたちがカードを手に持ち、おもちゃ屋さんやゲームセンターの一角でバトルを楽しむ姿を思い出しました。

img_8740そして筆者が少年時代のことと思い合わせてみると、
「時代は変わったのだなぁ」
と、オジン臭い感想が脳裏に去来するのです。

昔の学校はゲームやカードどころかこんなものもまで持ち込み禁止!?

ちょっとすみませんが本作の紹介をする前にそんなオヤジの昔話に少々お付き合いください。

オッサンが思い出した時代の変化というのは
「ついにゲームが子供の手に入ったのだな」
ということでした。

こう聞くと「どういうこと?」と思われるかもしれませんが、実は80年代の中頃までは、学校ではゲームで遊ぶことや登下校中にゲームセンターへ出入りすることは禁止されていたのです。

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ゲームセンターには常に教師の目が光り、出入りしている児童や生徒達を次々に補導している光景は珍しくはなく、カラオケに中学生料金がある今の環境からはとうてい考えられないことが平然と行われていました。

もちろんカードゲームのようなおもちゃを持って登校するなどもってのほか。
ノック式のボールペンの持ち込みも禁じられていたことさえありました。

ボールペンについては少し説明が必要でしょう。
これは、ノック式ボールペンのボタンが飛び出る仕組みを使って消しゴムなどを飛ばし合う、という遊びを学校内で行わせないためのルールでした。

この話を聞くと今の少年たちの多くは「え~!?」と思うでしょう。
さらに驚異的なこととしてはそのもう一つ上の世代ではなんと!漫画が悪書としてやり玉にあげられて、子どもたちの手から奪われていたのをご存知でしょうか。

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いまや「火の鳥」や「アドルフに告ぐ」「はだしのゲン」などの漫画は「推薦図書」として学校の図書室に置いてあるのですから、なんとも皮肉な話ではあります。

これが現代であればそれこそ学校側の不当な圧力として新聞やテレビなどのメディアでかっこうの餌食になっていてもおかしくないでしょうけれど、それも今や昔の話というわけですね。

そして平成ともなると、かつて禁忌扱いであった「漫画」や「ゲーム」をミックスしたコミックが一大ブームを巻き起こします。

それが「遊☆戯☆王」。

今回紹介するのはその漫画をゲーム化したアプリ「遊戯王 デュエルリンクス」です。

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原作の素材感を大事にした作風がファン心を強くくすぐる

さて、大変お待たせしましたが本題である「遊戯王 デュエルリンクス」について説明していきましょう。

原作については説明不要かと思いますが念のため軽く説明しますと、「遊☆戯☆王」とはトレーディングカードゲームでのバトルを通して少年たちの成長や友情を描く、90年代中頃から約10年間連載されていた人気コミックです。

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本作「遊戯王 デュエルリンクス」は、ゲームシステムはもちろんのこと、カードについても原作に登場したものを忠実に再現している対戦型バトルゲームで、闇遊戯や海馬瀬人を始めとするキャラクターたちがおなじみのカードを使って激しい対戦を繰り広げます。

しかも嬉しいことには最もファン人気が高いと目されている原作初期あたりをモチーフとしていますので、かつて原作やカード収集にハマったユーザーであればこれは手にせずにはいられないことでしょう。

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楽しみを奪いかねませんのでここではこれ以上の詳しい説明は割愛しますが、ぜひともアプリをダウンロードしてあなたの目でその懐かしの感覚を堪能していただきたいところです。

懐かしさだけではない楽しさがある

本作はノスタルジーだけにとどまらないところが注目すべき点でしょう。

アニメチックで豪快なカットインやボイス、ソーシャル性のあるゲーム展開やガチャなどの、スマホゲームならではの味付けを施していることにより
「一通り懐かしさを満喫したらすぐに飽きる」
というような、ありがちのリバイバルタイトルではありません。

ガチャではカードが封入されている袋を切る演出が取り入れられており、パックを開封するときのドキドキなシチュエーションには思わず胸がときめかずにはいられないはずです。

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あの高揚感、もちろん覚えていますよね?

ゲーム性についても、デッキ構築やカードの相性などをとことんまで追求。
ゲームとしての手応えの面でも単なるキャラ人気にあやかったものではないことがわかるはずです。

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テーマこそ少年向けではあるものの、その内容はかなり高度。子供の時分に原作に親しんでいた大人でも十分に楽しめる作風に仕上がっています。

この感覚を一言でいうと
「懐かしいのに新しい」
とでもいいましょうか。

「ニューエストノスタルジー」などという勝手な造語を与えたくなるような楽しさを味わうことができることでしょう。

ぜひとも現代版「遊戯王」と言い切れる、最新の懐かしさを心ゆくまで堪能してください。

子供よりも大人への悪影響が目立つ!?昨今の逆転したゲーム事情

ゲームもようやく市民権(というより少年権)を得た現在ですが、それでも事件や事故が起こるたびに「加害者は日頃からゲームを遊んでおり」というような常套句は相も変わらず・・・なのですが、昨今では少々様子が違ってきているようです。

それというのも最近では子供よりも大人のほうがゲームによって社会に害を及ぼしているケースが少なくないということ。

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自動車運転中の「ながらプレイ」による事故が頻繁にニュースとして報道されるなど、いまでは子供よりも大人のほうがゲームに対しての取り組みを見直さなければいけないという完全に逆転した状況にあるわけですね。

常に手元にゲームがあることが当たり前になりつつある現在。

課金ガチャに関しても問題点も度々指摘されるなど、子供のみならず大人までも巻き込んだ加熱しすぎたゲーム状況は、今一度見つめ直す必要がある時期なのかもしれません。

それでは最後に昭和のゲーム業界の偉人の名言で締めましょう。

ゲームは一日一時間!

この言葉はなにもプレイ時間だけを言っていることではないのです。

オーバーヒート気味にすら感じられる昨今のゲーム事情を考えると、それぐらいの距離感で接する方が良いような気がしなくもありません。

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著者:東
80年代からテレビゲームに親しむ親父ライター。
最近でもスマホゲームをメインにいろいろとプレイ中。
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