韓国最大のゲームショウ「G-STAR 2018」1日目のBtoCエリア、eスポーツは?モバイルゲームは?VRは?
著者:加藤賢治(SQOOL代表 兼 編集長)
本日11月15日、韓国の南部の都市、釜山にて、韓国最大のゲームショウ「G-STAR」が開幕しました。
韓国は距離的に日本に近く、ゲームの文化においても非常に近いものがあります。
しかし韓国は「リネージュ」などのMMORPGをネットカフェでプレイしてきた文化を背景に、現在はeスポーツが大きな市場を形成するなど、日本のゲームシーンと異なる点が多い国でもあります。
eスポーツに注目が集まりつつある日本にとって、韓国はeスポーツ先進国の1つとして、また同じ東アジア文化圏の国として、見ておくべき点が多々あります。
さて、この記事ではその韓国最大のゲームショウ「G-STAR 2018」の1日目、BtoCエリア(一般公開エリア)の様子をお届けします。
はずはじめに韓国の大手ゲームメーカー、netmarbleのブース。モバイルゲームが試遊できる試遊台が大量に設置されていました。大量というのはどれくらいかというと、
数十メートルに渡ってゲームファンがズラッと並ぶほど。
試遊台1つ1つが快適にプレイできるように工夫されているのが印象的でした。
他のモバイルゲームメーカーのブースにも、同じような試遊スペースの設置が多く見られました。
続いてはVRゲームの様子をご紹介しましょう。
韓国は政府がVRゲームをプレイできるVRカフェの展開に力を入れていることもあり、G-STARでもVRゲームの展示が一定数見られました。
しかしその量は残念ながら筆者が期待したほど多くはなく、少なくともG-STAR会場内でVRゲームに注目が集まっているのかと言うと、それほどではないように感じました。
この状況は韓国だけではなく、日本、台湾、中国など東アジア各国のゲームショウでも同様ですが、それでもVRが展示コンテンツの一角を占め存在感を示しているのは、VRカフェ展開などの韓国のロケーションベースVR(店舗でプレイするタイプのVR)の力と言えるでしょう。
続いては本命、eスポーツ関連の展示についてご紹介します。
韓国で大人気のシューティング(バトルロワイヤル)ゲーム、PUBGは、G-STARでも大きなブースを構えていました。
プレイコーナーには多くのファンが詰めかけ、その人気が伺えました。
そのPUBGを韓国で激しく追い上げるのが、世界的な超人気シューティングゲーム「フォートナイト」。PCのみならずNintendo Switch、PlayStation4、Xbox one、スマートフォンアプリなどでリリースされており、世界中に多くのファンを持つ強力なタイトルですが、G-STARでは韓国でのファン獲得に更に邁進する様子が伺えました。
というのも、
釜山の街中にフォートナイト、
会場向かいのホテルもフォートナイト、
もちろん会場内もフォートナイト、
パンフレットもパスのストラップもフォートナイト。
取れる広告枠は全部取ってしまったんじゃないかというくらいフォートナイト一色。
今年のG-STARは一言で言うとフォートナイトでした、と言ってもあながち間違いではないほどに、フォートナイトの本気を感じます。
展示ブースももちろん大人気。押しかけるファンの多さにノベリティーの配布が追いつかないほど。
女性が熱心にフォートナイトをプレイする姿も見られ、この辺りがPUBGとは異なります。
その他eスポーツ関連では、ゲーム配信プラットフォームのTwitchや、
ゲーミングPC、ゲーミングチェアなどのブースが見られました。
全体として、eスポーツ、特にフォートナイトの攻勢が目立ち、モバイルゲームも依然力を持つ、VRゲームは一定の認知を獲得して感がある、というのが、G-STAR1日目のBtoCから筆者が受けた印象です。
引き続き韓国釜山のG-STAR会場から、2日目以降の状況もお届けしてまいります。