起業家の祭典!Slush Tokyo 2017レポート
著者:加藤賢治(SQOOL代表 兼 編集長)
Slushは2008年にフィンランドへ始まった、起業家によるプレゼンテーションイベント。
Slushはその運営がボランティア中心であることも特徴。
※会場の備品の準備などもボランティアによって行われた。
2017年3月に開催されたSlush Tokyoでも、事前の準備や当日の運営などが総勢約500名ものボランティアによって行われました。これもフィンランド発祥のSlushの文化。
Slushを経験することで、今後起業の道に進む若者が日本でも増えていくことでしょう。
※Slush Tokyo 2017の会場で案内看板を持つボランティアの女性。
Slush Tokyo 2017会場の様子
さて、2017年3月29日・30日の2日間にわたって開催されたSlush Tokyo 2017の様子をご紹介しましょう。
去年も見られた「SLUSH ASIA」の提灯と、スモーク&レーザービームとで会場内はサイバーパンクな雰囲気。
進行は全て英語で行われ、もちろん各セッションの講演も英語でしたが、多くの聴衆が世界水準の起業家や投資家の話に熱心に聞き入りました。
ピッチコンテストのステージはさながらバンドのライブステージのような演出。
ここで目立つことは起業家にとっては投資を得る大きなチャンス。場合によっては数億円以上の投資を獲得できる可能性もあります。
派手なライティングに負けない熱いピッチが繰り広げられました。
日本ならでは、というところでは、会場内に和風の屋台も設けられていました。
Slush Tokyo2017 出展ブースのご紹介
Slush Tokyoには様々なブースが出展されました。
※ドミネーターとタチコマ。タチコマはネットワーク経由で各個体の情報を全体に共有できるんだとか。
新進気鋭の起業家によるプロダクトの紹介という意味合いが強いため、やはりITを用いたプロダクトが多くありましたが、その中でも気になったブースをいくつかご紹介します。
仙台市のブース
会場の一角に仙台市がブースを出展。仙台市に限らず東北地域の企業とコラボしてのブース出展でした。
これは炎重工株式会社の、特殊な電流で魚を操るプロダクト「生体群制御付水槽」。
iPadからの指示で魚が左右に動く様子は幻想的。
実際には生け簀などでの利用を想定しているとか。
こちらは「Sessionable Guitars」のダウンチューニングに特化したギター。
デザインも斬新。
ネックの反りに秘密があるとのことで、少し触ってみましたが、通常のギターと遜色のないタッチ感でした。
こちらはAVR JAPANのARアプリのプロダクト。
紙に印字されたQRコードを専用のアプリで読み取ると、現実空間の中に3Dの立体映像が浮かびます。
i-enter corporation
こちらはi-enter corporationさんのブース。
ゲームも開発している会社ですが、筆者が惹かれたのはロボット。
スマホからの操作で小さなロボットがラジコンのように動きます。なんと約1メートルの高さまでジャンプすることも可能!
その他のブース
フィンランドヘルシンキに本社を置くスタートアップ、Reaktorが今年もブースを出していました。
人工知能で占いをしてくれるロボット。人工知能技術の無駄遣い感に何とも親しみが沸きます。
こちらも昨年に続き出展していた360度VRカメラを展開するNokia。
そして会場内にはゲーム系情報サイト「vsmedia」名物のなめこ君の姿も。んふっんふっ。
貴重なゲーム系スタートアップ「I from Japan」
Slush発祥のフィンランドといえば、スーパーセルやロビオなどのゲーム系のスタートアップが有名です。
実際に数年前まではSlushへの参加者もゲーム界隈の起業家たちが多かったのですが、昨年くらいから徐々にゲーム系のスタートアップは減少しています。
そんな中、貴重なゲーム系スタートアップ「I from Japan」がSlush Tokyo 2017のピッチコンテストに出場しました。
関西の大学生を中心に稼働している彼らは「サイコダイブシステム」という心理解析とゲームを融合させるプロダクトでSlushに参戦!