幻の芋の種を求めて地下迷宮を探索する3DダンジョンRPG「両手いっぱいに芋の花を」
著者:ちゃんたく
今回ご紹介するゲームは、Pon Pon Gamesが開発したダンジョン探索RPG「両手いっぱいに芋の花を」です。
「両手いっぱいに芋の花を」は、幻の芋の種を追い求めて地下迷宮を探索する3DダンジョンRPGです。
物語の舞台は、土壌汚染により作物が育たなくなった世界。プレイヤーは調査隊のパーティを結成し、迷宮に足を運んで種が保管されている最下層を目指していきます。
チュートリアルが終わると、プレイヤーは3人のパーティを自由に編成することができます。
職業は「ナイト」や「ウィザード」など8種類あり、RPGをよくプレイする人にとってはお馴染みの職ばかりです。近距離型、サポート型といったクラスをバランスよく編成しましょう。
マップは「ウィザードリィ」などに代表される3Dダンジョンで、一人称視点でマップを探索していきます。
本作の特徴として、ダンジョンには「明るさ」の概念があり、明かりがなければ一歩先も見えない暗闇となります。さらに暗闇だとマップも開けないため、自分が今どこにいるのか分からない状態に陥ります。
1回の探索で使える松明は時間制限があるため、永遠に探索というわけにはいきません。
何度もダンジョンを探索し、片側からしか開かない扉や鉄格子を外してショートカットできるルートを構築し、行動範囲を少しずつ広げていくのがこのゲームの遊び方になります。
戦闘システムはシンボルエンカウント式で、敵シンボルは移動しません。道中に立ち塞がる敵以外は戦うもスルーも自由です。
戦闘時の最大の特徴は、「相手の行動が予見できる」ということです。敵が誰にどのような行動を取ってくるかが分かるため、こちらもそれに合わせて最適な行動を取ることができます。
また、戦闘終了後は体力やスタミナが全回復する仕様で、一見簡単なゲームのように思えます。しかし本作の戦闘はとてもシビアで、かつ奥深いものに仕上がっているのです。
まず敵の攻撃力が非常に高く、まともに食らえば1ターンで死亡してしまうこともあります。複数の敵が狙ってきているのに防御しない、などの甘えた行動は基本許されません。
スタミナの管理も重要で、攻撃や防御ばかりしているとスタミナが尽き、次のターンはスタミナを回復するための「構え直し」という行動しかできなくなります。当然そのターンは完全無防備になり、一気にパーティが壊滅する危険性があるのです。
これらの仕様から、高難易度ながらも理不尽さは少なく、プレイヤーの戦略次第で常に緊張感のある戦いが楽しめるのです。
また、ゲーム本編と直接関係ない部分にこだわりが垣間見える点も見逃せません。
例えば、プレイヤーをサポートしてくれるダークエルフの上司は、ダンジョンに旅立つ主人公たちに手を振ってくれます。このような挙動一つ一つの積み重ねがキャラクターに命を吹き込み、世界観や物語の背景を構築しているのだと感じました。
骨太な3Dダンジョン探索RPG「両手いっぱいに芋の花を」、ぜひ皆さんも遊んでみてください。