クトゥルフ神話の要素を取り入れた災難譚・アドベンチャーゲーム「災難探偵サイガ 名状できない怪事件」
著者:ちゃんたく
今回ご紹介するタイトルは、3月3日にNintendo Switchで発売予定のアドベンチャーゲーム「災難探偵サイガ 名状できない怪事件」です。
この記事では、体験版で配信されているエピソード1までのレビューをお届けします。
「災難探偵サイガ 名状できない怪事件」は、近年、TRPGの題材にも使用される「クトゥルフ神話」の要素が盛り込まれたアドベンチャーゲームです。
個性的な住人が集う祭鳴町を舞台に、超絶不運な名探偵「天堂サイガ」が祭鳴町の謎を解き明かしていくというストーリーです。
物語は、天堂サイガが何者かを尾行するシーンからスタートします。意味深で思わせぶりなセリフを吐くサイガですが、追いかけていた相手の正体は猫。どうやら、探偵の依頼主は猫の飼い主で、逃げてしまった猫を捕まえてほしいという依頼だったようです。
ペット探しという、探偵としてはなんともしょっぱい依頼ですが、なんとか猫と接触することに成功。無事に捕まえようとするのですが…。
なんと、猫の顔と尻尾が変化。ラッキーちゃんという名前に似つかわしくない、触手だらけのおぞましい姿に変貌してしまいました。早速クトゥルフ神話の要素が感じられますね。
しかし、サイガは意外と冷静に「そっちの案件か」と愚痴をこぼし、一時撤退。どうやらこの町では近年奇妙な事件が発生しており、海から長い首が突き出た巨大生物といった目撃情報も聞こえてくるようです。
そんな彼の元に突如現れたのは、謎の占い師「ヒン・レイ」。幽霊が見えたり占いは百発百中だったりと、得体の知れない力を持っています。
しかし住む家がないらしく、半ば強引に「探偵助手」となりサイガの事務所に住まわせてほしいといいます。
探偵コンビが結成され、ここから本格的にゲームがスタートしていきます。やはり探偵ものといえば、探偵と助手の組み合わせが王道です。サイガも文句を言いつつ、助手の存在にまんざらでもない様子なのがいい味を出しています。
ここからは探索パートに入ります。探偵といえば調査ということで、マップにある目的地を選択し、そこで様々な情報やアイテムを集めることができます。
公園や喫茶店、ラーメン屋など各地を巡り、ラッキーちゃんの足取りを掴む情報を集めます。ここで集めた情報やアイテムは後々重要になるので、大事だと思う部分は記憶しておきましょう。
自分が探偵になったような気分にもなれるので、よりゲームを楽しめます。
情報を集め終えるとイベントが進み、答え合わせのようなパートが始まります。選択肢が提示されますが、これまでに集めた情報の中にヒントや答えがあるので、正解を選べるように考えてみましょう。
居場所を突き止め、ついにラッキーちゃんとご対面です。しかし、最初に出会った時よりさらにおぞましく、TRPGならSAN値チェックが入りそうな異形の姿になっています。
逃げようとするサイガ達ですが、ここでラッキーちゃんからの攻撃が。狙われたサイガは、咄嗟に逃げる方向を考えます。
この選択肢も、これまでに集めた情報から正解を導き出すことができます。どうしても思い出せない場合は、このレビューを読み返してみると分かるかもしれません。
命からがら、なんとかラッキーちゃんから逃げ切った2人。サイガはレイの力を借り、未来にアクシデントが控えている人物を助ける「災難探偵」を結成することになります。
そして、レイの意味深な心の声が垣間見えたところで体験版は終了。今後この町でどのような事件が起こるのか、レイちゃんの「あのこと」とは何なのか、先がとても気になりますね。
クトゥルフ神話の要素を取り入れつつ、オカルト・ミステリーのストーリーをコミカルに描く「災難探偵サイガ 名状できない怪事件」。皆さんもぜひ遊んでみてください。