「モンスターハンターワイルズ」をプレイして感じた良いところと悪いところ【レビュー】
著者:ちゃんたく
ついに発売されたシリーズ最新作「モンスターハンターワイルズ」。普段は様々なゲームを遊ぶゲーマーもこの時ばかりは皆がハンターとなる、非常に注目度が高い人気シリーズです。
注目度が高い分期待も大きいゲームで、発売後は様々な意見が飛び交い、Steamのレビューは記事を執筆している2025年3月3日時点で「賛否両論」となっています。
この記事では、発売後に約40時間ほどプレイ(ストーリーのムービーなども全て視聴)した上で、良い点、悪い点を正直にお届けいたします。
モンハンといえば「狩り」なので、まずは狩の楽しさやアクションについて触れたいと思います。
狩のアクションについては、非常に面白く出来ていると感じました。
筆者が今回メイン武器に選んだのはガンランスですが、コンボや技の連携が爽快でした。その他大剣、ハンマー、太刀なども使いましたが、過去作と比べてもカッコいいモーションや、当てて気持ちの良い技が追加されており、多くの面で進化しています。
今作から追加されたアクション「鍔迫り合い」「相殺」も良い出来だと感じました。難しさはありますが、決めた時の恩恵や気持ちよさが大く、これらのアクションを狙う楽しさも生まれています。
他にも「集中モード」で攻撃する方向を調整できるようになったおかげで大剣などの大技が当てやすくなっていたり、同じ部位を攻撃し続けるとモンスターに傷口がついてダメージが通りやすくなったりと、狩りに納得性のある変化が加わっているのも良い調整だと思います。
続いてストーリーについてですが、ストーリーの完成度自体はよかったと思います。世界観や設定は作りこまれていると感じましたし、ギルドからの要請を受けて狩りがスタートするなど、細かい描写を取り入れることで没入感を得られるものに仕上がっていると思います。受付嬢や加工屋といった本作のキャラクターも概ね好感が持てました。
ただその一方で長いムービーが多い、寄り道もできない強制移動が多い(しかも会話が挟まって移動も遅い)など、「早く狩りさせろ!」という不満を感じる部分も多く、作りこむ方向性が「モンハン」とは少し噛み合っていなかった印象です。プレイ時間のわりに狩りが少ない、となるのはやはりモンハンとしては良くないでしょう。
ストーリー自体は悪くないけど見せ方には問題ありという感じで、賛否両論の一因になるのは必然かなと思います。
筆者が今回一番気になったのは、戦闘アクションや移動、採取の利便性は素晴らしく向上している一方で、UI関連がとにかく不便になっている点です。
第一に、ベースキャンプにアイテムボックスがない事。いちいちテントに入らないとアイテム補充すらできないのは、誰もが不便に感じるポイントだと思います。
次にNPCが動き回る事。今作はクエストを受けるために受付嬢に話しかける必要がありますが、受付嬢が動き回るので話しかけづらいです。(そもそもクエストボードがないのも不満)
NPCに話しかけたくてもゲーム内の時間帯によってはそこにいないなんてこともあります。そもそもNPCがどこにいるか分かり辛く、報告にファストトラベルで直接いけないのも不満。
その他細かい不満点もありますが、今あげた点は少しでもプレイしたらほぼ全員が感じるレベルで不便だと思います。なぜこのような仕様のままなのか、というのが正直な感想です。
開発的にはリアルさなどを追求しているのかは分かりませんが、モンハンを遊ぶ上で、アイテム補充やクエスト受注の部分でストレスを感じさせる作りは致命的ですし、いちユーザーとしてはこのあたりの利便性をもっと重要視してほしいと感じます。
最後は不満点も述べましたが、総評としてはモンハンの楽しさはしっかり味わえる作品だと思います。
一番重要な狩りのアクション性、快適さは高水準ですし、グラフィックの綺麗さは言わずもがな。壮大なフィールドで自由に狩りができるようになってからは、まさに「いつものモンハン!」という感じでハマっています。
だからこそ、ストーリーの導線やUI回りなど、狩り以外の面で不満点が出てくるのが非常に惜しいと感じました。特にUI関連は今後のアップデートで改善されることに期待したいですね。