ゲーム開発者むけの中国アプリゲーム関連企業の日本進出よもやま話、ゲームビジネスも比較・調査・交渉が必要ですよ

  公開日時 

 著者:加藤賢治(SQOOL代表 兼 編集長) 

中国のゲーム関連企業の日本進出が止まりません。

ゲーム開発者むけの中国アプリゲーム関連企業の日本進出よもやま話、ゲームビジネスも比較・調査・交渉が必要ですよ

昨年の東京ゲームショウには、中国大手企業「テンセント」ゲーム事業関係者が実に約100人も訪れ、様々なビジネス提携を模索。その後、色々な経緯を経て、結果2月現在、中国ゲーム関係者の日本進出は勢いを増しています。
私の相談案件の約6割は中国関連です。ちなみに残り4割はeスポーツ関連。

さて、中国ゲーム業界との接点が増える中で、色々とトラブルを目にするケースが増えてきました。

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最も多いケースは「話が違う」というもので、ゲーム業界に限らずビジネス提携においてはよくあるトラブルでしょう。
もちろん契約書は交わしているわけですが、そもそもが日本のゲーム開発者にかなり不利な内容だったり、それも中国語版の契約書しか無く内容を精査できないのにサインしていたりするケースを目にします。
これは中国側に悪意があるケースもあれば、日本側に非があるケースもあります。

更に、契約書は問題ないが、相手が約束と違うことを適当に勝手にやってしまう、こともあります。これは、約束した収益分配が支払われないということを含みます。中小の事業者に取ってはかなり痛手になる可能性があります。

このようなトラブルに巻き込まれた際、大手事業者であれば国際的なビジネスの紛争を仲裁する機関に相談したりしますが、個人や少人数の小規模事業者には負担が大きく難しい事が多いでしょう。実際に相手がシラを切ってしまえば収益を取り戻すのは困難でしょう。
その他にもIPを勝手に使われてグッズ販売をされるなどもあるようです。

海外企業とのやり取りは日本の商法に守られない事が多く、トラブルの解決は容易ではありません。

ゲーム開発者むけの中国アプリゲーム関連企業の日本進出よもやま話、ゲームビジネスも比較・調査・交渉が必要ですよ

このようなトラブルを避けるためには、

1つの選択肢で決めずに、必ずいくつかの中国企業と話をして条件を比較する

提携候補に上がっている中国企業の評判を調査する

契約内容はよく確認し必要に応じて修正などの交渉をする

経験者に相談する

といったようなことが必要です。これは中国企業との取引のみならず、他の国での取引、日本国内での取引でも同様です。

日本の小さなゲーム開発事業者にはどうも純粋無垢な人が多く、最初に声をかけてくれたところに恩を感じで、また他社と比較するのが申し訳ないような心理に陥って、あまり誰とも相談せずに怪しい提携に進んで行ってしまうことが多いように思われます。

中国のゲーム関連企業からの打診はTwitterのDMやメールで行われることが多いようですが、提携の打診を受けた際には上記のような回避策を心に留めていただけると幸いです。
相手に騙す意思があれば完全に回避するのは難しいのですが、少し備えるだけでトラブルに巻き込まれる危険性は大きく下がります。

今後日本の中小ゲーム開発者もどんどん海外に出ていくべき環境になるでしょう。その分トラブルも増えるかもしれません。

ビジネスは戦いです。

大事なゲームを無下にされないために、是非十分に注意して進めてください。
とはいえ恐れすぎる必要もありません。多くの提携打診は優良な企業からのものです。海外展開には大きなチャンスがありますので、ゲーム開発者の皆様には積極的に挑戦してほしいと思います。

参考記事:中国でアプリゲームをリリースするには?2018年12月22日現在のざっくりとした状況|SQOOL.NETゲーム研究室

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著者:加藤賢治(SQOOL代表 兼 編集長)
いつの間にかメディアの人みたくなったことにいまだに慣れない中年ゲーマー。夜行性。
好きなゲームは「桃鉄」「FF5」「中年騎士ヤスヒロ」「スバラシティ」「モンハン2G」「レジオナルパワー3」「スタークルーザー2」「鈴木爆発」「ロマサガ2」「アナザーエデン」などなど。
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