2020年12月の中国モバイル市場概況、ハイパーカジュアルゲームは深いゲーム性に進化

 ohayoo 
  公開日時 
 SQOOLNET編集部 

※本記事はOhayooの許可のもと、Ohayooの月次ニュース記事を日本語に訳したものです

スポンサーリンク

中国市場アップデート

市場概要

2021年中国ゲーム市場分析レポート

CNG(伽馬数据)の分析によると、中国ゲーム市場は2021年も引き続き成長を続け、売り上げが1500億人民元を超えることが予想されています。2021年には以下ゲームジャンルが大きく伸びる可能性があります。

ACGゲーム:急速な伸びにより、売り上げは270億元を超えるものと予想されます。ACGの文化とコミュニティが、中国国内に与える影響が大きくなり続けることで、ACGゲームの開発を後押ししています。2020年においても、46タイトルのACGモバイルゲームによる合計売り上げが1億元を超えており、ACG系のIPが中国国内で既に大きな影響力を持つことがうかがえます。

ハイパーカジュアルゲーム:2020年に中国でダウンロードされたモバイルゲーム上位100タイトルのうち、ハイパーカジュアルゲームの占める割合が24%に達し、インストール数や優良ゲームの数も増加を続けています。OhayooやTencent Adsなど、カジュアルゲームパブリッシングプラットフォームの下支えにより、ハイパーカジュアルゲームは今後さらに発展していくことが予想されます。

IPゲーム:IPモバイルゲームは2020年に市場で1000億元以上を売り上げており、これらのゲームが提供できるユーザー価値と特性が強みとなっています。このジャンルは将来的にもまだまだ大きな可能性を備えています。

リソース: Jiemian(界面新聞) 

ゲームトレンド

『Human: Fall Flat』が4日間で100万本を販売、人気を見せるソーシャルモバイルゲーム

『Human: Fall Flat』は中国アプリ配信ストアTapTapで100万本以上を販売し、約1200万元の売り上げを作りました。Qimai Data(七麦数据)のデータよると、iOSの有料ゲームランキングでも4日間トップを獲得しています。

このゲームはモバイルプラットフォームに移植されて以来、モバイル用の機能変更、ゲーム画面の高解像度の維持、ソーシャルプレイ機能強化などの調整が行われました。マルチプレイヤーモードにより遊び方の幅が広がり、プレイヤー自らがゲームの内容を創り上げるクリエーターとしても遊べることで、プレイヤーたちはゲームの結果ばかりでなく、他のプレイヤーとの交流も楽しめるようになりました。

ハイパーカジュアルゲームの進化

現在数多くのハイパーカジュアルゲーム、その中でも特にシミュレーションやパルクールなどが3Dアートを採用し、よりリアルな体験をプレイヤーに提供しています。ハイパーカジュアルゲームは今後、グラフィックスの精巧さに重点が注がれていくことを予想されます。例えば『Sushi Roll 3D』では大規模なバージョンアップとともにASMRの要素が加えられ、ゲーム体験の向上が図られました。

マッチ3ゲームにはまだまだ創造の余地あり

ダウンロードリストの上位側に、『Project Makeover』と『Match 3D』2タイトルのランクインがありました。『Project Makeover』はよくある‘マッチ3+何か’に分類されるゲームですが、着せ替えというテーマがマッチ3のゲーム性と新しい形で組み合わさっています。一方、『Match 3D』は3Dアートで描かれたゲームで、プレイヤーは画面内のオブジェクトの位置を無制限に動かして遊ぶことができます。テーマや遊び方やアートスタイルにおいて、マッチ3ゲームはまだまだ新しい物を生み出せる可能性を秘めています。

ゲーム  カテゴリー  ダウンロード[1]/K  パブリッシャー
Anipop  マッチ3  600  Happy Elements  Limited 
Join Clash 3D  パズル 600  Supersonic
Snake Off  パズル 570  Weipai
Happy Landlord  カジノ  560  Tencent
GKART  レーシング  480  Tencent
The Travel Frog  パズル  400  Ali game
Red Bag Group Chat  換金  300  Ruiqu Games
Love Peekaboo!  ハイパーカジュアルl  280  USAYA
Toilet Simulation  シミュレーション  270  Tencent
Parking Jam 3D  パズル  260  Ohayoo
*注 

[1]:iOSのみのダウンロード数を集計。

[2]:カジュアルゲーム市場の平均(11%)よりも増加率が高いものを緑、増加率の低いものを赤で表示。新規でリリースされたゲームにおいては増加率の算出は不可。

Ohayooアップデート  

Ohayooの実績

ブランド戦略または成功事例

『Parking Jam 3D』

『Parking Jam 3D』は駐車場が舞台のパズルゲームで、プレイヤーは駐車場から車を出すために正しい順番で車を移動させて遊びます。

基本情報 

iOSとandroid両方のデイリー総売り上げは最高48万元を記録。デイリーで最高15万ダウンロードを記録し、iOSダウンロードリストの1位にランクインしました。12月21日リリースの翌日に1位を獲得しています。 

パブリッシング戦略 

広告クリエイティブを綿密に比較

広告クリエイティブ単価の違いは大きな差を生み出します。バージョンテスト段階でCPIを8回も下げたことでROIが大幅に改善され、このゲームの成功へと繋がりました。

広告とゲーム内容の一致

以前は、大部分の広告クリエイティブで表示される高難易度のゲーム画面は‘フェイク’のようなものであり、実際のゲームにそのようなレベルが実装されていなかったり、またはそのレベルに到達するまでに長時間のプレイを必要としました。後にチャレンジ機能をゲーム内に導入することで、プレイヤーが広告で出たような高難易度をプレイできるようになり、プレイ2日目の定着率が10%アップすることに繋がりました。

パズルゲームはCPI改善のためにコアとなる遊び方を試したりテーマを変えてみてもいい

『Parking Jam 3D』は駐車場をテーマにしたスライディングブロックパズルのゲームでした。その他には『Stack Colors』の遊び方に色塗り要素を組み合わせた『Stacky Dash』(アメリカのダウンロードリストで90位)や、サンドイッチ作りをテーマにした積み上げ式のパズルゲーム『Sandwich!』などがあります。

SQOOLのYouTubeチャンネル