「僕の考えた最強のゲーム」で中国の政府からお金をもらって世界中で配信して大儲けする方法

 コラム 
  公開日時 

 著者:Gaoqiao(ガオチャオ) 

大家好。ガオチャオです。

8月には中国最大のゲームイベントChina Joyの来場者数が過去最高の約35万4500人となり、9月には昨年来場者数がChina Joyに抜かれた日本最大のゲームイベント東京ゲームショウも来場者数は過去最高の29万8690人となり、大変盛り上がっている東アジアのゲーム業界ですが、実は来月私が滞在している福建省厦門市(廈門市、アモイ市、Xiamen)でもゲームイベントが開かれます。

その名も「2018年(第11回)厦門国際アニメマンガフェスティバル「創造未来」ゲームコンテスト」です。

2018年(第11回)厦門国際アニメマンガフェスティバル「創造未来」ゲームコンテスト

※この記事は著者Gaoqiao(ガオチャオ)氏からの寄稿記事です 元記事はこちら

今年で11回目となる厦門国際アニメマンガフェスティバル(厦门国际动漫节)では参加者のゲームを表彰し、参加者と様々な中国のゲーム企業との交流を行うために「創造未来ゲームコンテスト」を開催することになりました。

このコンテストの日本国内宣伝と大会運営の一部を私がやることになりまして、今は準備の真っ最中です。

中国ではゲーム産業はアニメ産業、マンガ(コミック)産業と並んで「ACG産業」と称され、近年高度成長を遂げて注目を集めています。厦門国際アニメマンガフェスティバルは全国のACG企業が集まる東京ゲームショウのようなイベントです。

昨年の様子はこちらです。毎年1日目にアニメやコミックの表彰式が行われています。今年はゲームの表彰式もやります。

「僕の考えた最強のゲーム」で中国の政府からお金をもらって世界中で配信して大儲けする方法

e-Sportsの大会も開催されます。

「僕の考えた最強のゲーム」で中国の政府からお金をもらって世界中で配信して大儲けする方法

日本から来た著名作家のサイン会も盛り上がりました。
「僕の考えた最強のゲーム」で中国の政府からお金をもらって世界中で配信して大儲けする方法

そのほか過去のイベントの様子は下記中国語版サイトから見られます。

金海豚-厦门国际动漫节

厦門では1998年に第1期が完成して以来、現在では全部で3期3ヶ所の厦門ソフトウェアパーク(软件园)があります。

2016年には全国のソフトウェアパークのランキングで総合評価が北京の中関村ソフトウェアパークに次ぐ全国7位となり、成長性は全国1位に輝きました。

厦门软件园综合排名居全国第七名 展现硬实力_新浪福建_新浪网

ソフトウェアパークにはチャイナモバイル、バイドゥ、アリババ、テンセントなどの大手通信企業のソフトウェア開発拠点やゲーム会社、アニメーション会社の制作拠点が多数立地しています。

「僕の考えた最強のゲーム」で中国の政府からお金をもらって世界中で配信して大儲けする方法 「僕の考えた最強のゲーム」で中国の政府からお金をもらって世界中で配信して大儲けする方法

2017年末には厦門初の地下鉄である1号線が開通し、厦門ソフトウェアパーク3期と厦門市の中心部が直接繋がりました。今回の厦門国際アニメマンガフェスティバルは初めて、できたばかりの厦門ソフトウェアパーク3期で行われます。 「僕の考えた最強のゲーム」で中国の政府からお金をもらって世界中で配信して大儲けする方法 「僕の考えた最強のゲーム」で中国の政府からお金をもらって世界中で配信して大儲けする方法

このコンテストには中国政府の強力なバックアップがあります。

指導組織という日本のイベントでいう「後援」にあたるのが

「中華人民共和国工業情報化部 情報化ソフトウェアサービス業司 / 福建省経済情報化委員会(原語表記:中華人民共和国工業和信息化部 信息化和軟件服務業司 / 福建省経済和信息化委員会)」

です。日本でいう総務省にあたります。

主催組織は「厦門市人民政府」で一見市役所のように見えますが、中国では市が県より上の概念なので県庁くらいの実権があります。

さらに厦門市は今話題の深セン市と同じ5大経済特区の1つで、副省級市として経済・財政・法制の面で省と同程度の権限を与えられています。

コンテストの賞金は厦門市人民政府が出します。その総額はゲーム部門、ゲーム企画部門合わせて18の賞で50万元、日本円で約800万円です。

さらにスポンサーのゲームパブリッシャーから副賞として1000万元(日本円で約1億6000万円)相当のローカライズ、パブリッシング、マーケティングを含むサポートが得られます。

開発中のゲーム、開発してすでにローンチしたゲーム、温めてきたゲーム企画などでも応募可能です。

つまり、ゲームかゲーム企画を応募して高い評価を得られれば、中国の政府がお墨付きと賞金をくれるうえにゲーム会社が世界中でパブリッシングしてくれるということなのです。

これを自力でやるんだったら、

1. ゲーム企画を作る
2. ローンチする市場を決める
3. ゲーム開発費を用意する、出資者を募る
4. ゲーム開発チームを作る
5. ゲーム開発をする
6. デバッグをする
7. それぞれの市場に合ったマーケティングプランを考える
8. ローンチする
9. マーケティングする

といったプロセスを一から行う必要がありますが、コンテストに応募すれば、

1. ゲーム企画を作る
2. コンテストに応募する

というプロセスであとはほとんど政府とスポンサーのゲームパブリッシャーの協力で実現できてしまうことになります。実際は優秀な開発チームを作るのも大変ですし、それぞれのプロセスで様々な仕事があると思いますが、一からやるよりははるかに楽です。

何より世界中でゲームを配信している、実績のある優秀なパブリッシャーが最初からサポートに入ってくれるのは大きいと思います。

実は募集期間は10/12(金)までだったのでしたが、10/21(日)まで延長しました。

日付が0時を周って、〆切まであと一週間となりました。たくさんのご応募をお待ちしています!

2018年(第11回)厦門国際アニメマンガフェスティバル「創造未来」ゲームコンテスト

著者:Gaoqiao(ガオチャオ)
中学時代からソフト開発販売、路上ライブ情報配信、地域情報動画配信で起業。2年のMBA生活+7年弱のサラリーマン生活を経てゲーム会社グラティーク創業。代表取締役将軍。中国でのゲーム開発をきっかけに厦門(アモイ)で生活しています。