ゲームブック「ファイティング・ファンタジー・コレクション ~火吹山の魔法使いふたたび~」が刊行決定!
SBクリエイティブは12月17日、「ファイティング・ファンタジー・コレクション ~火吹山の魔法使いふたたび~」の刊行が決定したことを発表した。
ファイティング・ファンタジーとは?
イギリスのクリエイターである「スティーブ・ジャクソン」と「イアン・リビングストン」の両名による書籍シリーズで、本を読み進めながらさまざまな選択を重ね、先の見えない結末へと至る物語。このシリーズは世界中で大反響を巻き起こし、本国であるイギリスはもちろんのこと、各国で人々の記憶に刻まれる作品となった。
このファイティング・ファンタジーの後を受けて、玉石混交さまざまな類書が生まれてきたが、本シリーズならではの魅力を以下に挙げる。
豊富かつ大胆な選択と、意外性に富んだ展開
暗い迷宮に張り巡らされた罠、敵か味方かもわからぬ奇妙な人々、得体の知れない未知の食物――旅の中で冒険者を待ち受ける数々の危難。それらにどう対処していくのかが運命を分かつことになる。本シリーズでは、そうした運命の分かれ道が「選択肢」という形で提示される。中には読み手が思いつかないような機知に富んだものもあり、予想だにしない劇的な展開をもたらすことも。
1人で遊ぶRPGとしての絶妙なバランス
本シリーズの源流にあるコンセプトは「1人で遊べるRPG」であり、それゆえに旅の途中で遭遇する敵は、それぞれ固有の「数値」や「能力」を持つ。プレイヤーの分身たる冒険者も能力数値を有しており、敵との戦闘はもとより、過酷な環境や罠などによって次第に体力を消耗していく。本シリーズはこうした「ゲーム」としての数値設定が絶妙であり、変化してゆく数値に一喜一憂する楽しみも魅力の1つと言える。
緻密な描写で独特の雰囲気を醸し出す文芸性
文字を主体として冒険を描く本書では、あらゆる情報が文章を通じて表現される。本格的なファンタジーとして描かれるその世界観は、後年のコンピュータゲームのようなパステルカラーに彩られてはおらず、重厚かつ濃密で、ときに猥雑ですらある。そうした独自の世界観を描き出す表現力があるがゆえに、本作は不朽の名作として輝き続けている。
収録作品
今回のコレクションに収録される作品は、ぜんぶで5編。いずれもシリーズの創始者であり、現在はレジェンドとして世界に知られる「スティーブ・ジャクソン」と「イアン・リビングストン」の筆によるもの。両名の共著となる「火吹山の魔法使い」を筆頭に、2作品ずつ巨匠の作品世界に浸ってもらえる。また、表紙やイラストも初期に好評だったものをメインとし、当時の雰囲気を伝える。
火吹山の魔法使い
シリーズの原点にして最初の作品。スティーブ・ジャクソンとイアン・リビングストンによる共著で、本作の爆発的なヒットが1人で遊べるRPGたる「ゲームブック」というジャンルを確立した。
バルサスの要塞
シリーズ第2弾として「火吹き山」の基本システムを踏襲しつつ、新たに「魔法」の概念が導入された。劇的な効力を持った魔法。どの魔法を選んで旅立つか。冒険開始前から運命の選択は始まっている。
盗賊都市
「盗賊都市」の異名を持つ悪名高き港街ポート・ブラックサンドを舞台にした都市型アドベンチャー。任務の達成段階に応じて、物語の舞台が移り変わっていく。本シリーズの世界観を鮮やかに描き出した名編。
モンスター誕生
既存作品と視点を変え「モンスター」側を描いた異色作。たんに立場が逆転しているのみならず、読み進めていくことで「自分が何者であるのか」が徐々に把握できるようになる演出が秀逸。
火吹山の魔法使いふたたび
初代「火吹山の魔法使い」の続編でありながら日本語での展開がなかった幻の名編。今回が初邦訳となる。たんなる迷宮探索ではなく、風雲急を告げる中、火吹き山に至る過程までも含め、全編にわたる冒険が緊迫感を持って描かれる。
製品紹介ページ
https://www.sbcr.jp/product/4815606954/