上海のインディーゲーム系イベント「WePlay」は熱気あふれるゲームの祭典!日本からの出展も多数
著者:加藤賢治(SQOOL代表 兼 編集長)
日本ではインディーゲーム系のゲームの展示会といえば京都のBitSummitが有名ですが、中国では上海のWePlayという展示会が人気です。
SQOOLはメディアパートナーとしてWePlay2025に参加してきましたので、会場の様子とともにWePlayについてお伝えしたいと思います。

まずはWePlayについて少し説明ご説明します。
WePlayはコロナ禍前の2015年に、前身といえる「indiePlay 中国独立游戏大赛」として発足。その後2017年から現在の形である「WePlay 游戏文化展」として毎年上海で開催されてきました。
インディーゲームが今ほどホットワードでない頃から運営されてきており、日本のBitSummit、韓国のBICと共にこのようなイベントが現在のインディーゲームの潮流の一部を形作ったことは疑いありません。

さて、今年のWePlayは今までと同じ中国上海世博展覧館のホール3で開催されました。
昨年は地下のスペースでしたが、今年は2Fで開催となり、会場規模も拡張されていました。
しかしコロナ禍前のWePlayは地下と2Fの2つのフロアで開催されていたそうで、それを思うとWePlayの完全復活はこれからなのかもしれません。とはいえすでに規模的にはBiTSummitを超えており、おそらくアジア最大のインディーゲーム系のイベントと言って良いでしょう。

展示に目を向けると、2PGamesやWhisperGamesなど中国の大手インディーゲームパブリッシャーのブースに加え、アンリアルエンジンのブースやポーランドパビリオン、中規模小規模の多様なブースが並び、そのボリュームは圧巻。2日間の開催期日では回りきれない程でした。

日本からもPARCO GAMES、Phoenixx、集英社、LEVEL5、松竹ゲームズなどが出展していて存在感を発揮。タイトル単体では日本のインディーゲームIP、NEEDY GIRL OVERDOSEが大きなブースを構えていました。



ちょっと気になったところでは任天堂のSwitch2の展示があったこと。Switchのネット関連サービスは中国の大手IT企業であるTencentが実施していますが、2026年にサービスを停止すると発表されてます。
そんな中任天堂のSwitch2のブースがWePlayに出展されていることには少し驚きがありました。今後Switchの中国展開に新たな流れがあるのか気になるところです。

非常に活気に満ちたWePlayの会場ですが、会場の外でもゲーム業界関係者の交流が盛ん、というのはWePlayの特徴でしょう。中国の大きなゲームイベントといえばChinaJoyがありますが、WePlayはやはりインディーがメインということがあり、インディー系の開発者やパブリッシャーにとっては良いネットワーキングの場になっていたと思います。

私も今回の訪問で中国の多くのインディーゲーム関係者と知り合うことができました。中国以外にも韓国、そして日本の関係者とも会うことができ、ビジネスの側面からみるととても有意義なものになったと思います。
これは主催側が業界内の交流を重視しており、前日の夜、1日目の夜と2夜連続でパーティーを開催してくれたり、などの配慮があってのことだと思います。

大型の展示会、そして小規模なインディー系の展示会のいずれとも異なり、中規模イベントであるWePlayはインディーゲーム界隈の方にとってちょうど良い仕組みになっていると思います。
ゲームファンにとっても色々なインディーゲームを網羅的に見ることができる場として非常に良い場だと思います。
例えば上述のNEEDY GIRL OVERDOSEの他、オランダの人気ミステリーパズルアドベンチャー「Rusty Lake」など、
ファンにとってはたまらないブースも多くありました。ちなみにRusty Lakeは創業者の方が来場されていてサイン会も行われていました。

ちょうど良いサイズのWePlayは間違いなくおすすめのゲームイベントの1つです。日本の展示会では見れないインディーゲームも多くあります。
上海に行くのは少しハードルが高いかもしれませんが、気になる方は是非来年以降のWePlayをチェックしてみてくださいね。











著者:加藤賢治(SQOOL代表 兼 編集長)