【GTMF 2019 Tokyoレポート】ゲーム開発を支える技術や、視聴者と実況者が一緒にゲームを楽しめる技術などが出展
著者:ニュー侍
アプリ・ゲームの開発に関わるソリューションが一同に会するイベント「GTMF 2019」が7月12日、東京(秋葉原UDX GALLERY NEXT THEATER)にて開催された。その様子をレポートする。
GTMFでは、アプリやゲーム開発に使われるミドルウェアなどが展示されていた。ミドルウェアと聞いてもユーザー(プレイヤー)の中には何のことか人が多いと思う。でも、聞いたことがあるという方もいるはずだ。
ゲームをプレイすると、ロゴがたくさん出ることもあり、その中にはミドルウェアのものもあるだろう。ミドルウェアとはコンピュータの中間的な処理を行うツールのことであり、ざっくりと言うと、このミドルウェアがあることでゲームは快適に開発されているのだ。
ここからは著者が訪れたブースをご紹介する。
遅延1秒未満というストリーミングで、eスポーツやゲーム実況への展開を目指す「ライムライト・ネットワークス」
ライムライト・ネットワークスのブースでは、「Limelight Realtime Streaming」という遅延1秒未満のライブゲーム・動画ストリーミング・ソリューションが展示されていた。
現在は、YouTubeやTwitchでゲームをライブ実況配信しているプレイヤーが増えているが、視聴者とプレイヤーでは見ている画面(ゲーム映像)が遅延が発生して、リアルタイムで楽しむことはできない。その遅延を1秒未満という技術を実現したのが同社が開発・研究している技術だ。
技術的な背景を理解するのは難しいが、
「例えば、トラック便で一度に多くの荷物を送るのではなく、バイク便を何台も出して荷物を送る」
という説明があり、これでどういう仕組みなのか何となく理解できるだろう。
では低遅延を実現することでどんなことができるのか。最近ではクラウドゲーミングについて盛り上がってきているが、その背景には5Gがやってくるということもある。5Gの魅力の1つは低遅延だ。
現在、「ライムライト・ネットワークス」と「Genvid Technologies」が共同で、視聴者がゲームに介入できるシステムを研究開発しているそうだが、実現すればeスポーツやゲーム実況がさらに盛り上がるだろう。
視聴者には「視聴する」だけだったゲーム実況の世界が、今度は「参加する」ことももできる。そんな未来がもう、そこまでやってきている。
「ライムライト・ネットワークス」ウェブサイト
https://www.limelightnetworks.jp/
「Genvid Technologies」ウェブサイト
ゲームグラフィックを支える「シリコンスタジオ」
次に訪れたブースはゲームエンジンやVR、ゲームアプリなどを開発している「シリコンスタジオ」。ゲームに欠かせないグラフィック関連のサービスを中心に展示していた。
筆者は様々なゲームの記事を執筆する中で、「グラフィックのクオリティーがすごい」という感想をよく発信するが、素晴らしいグラフィックのゲームというのは、開発を支援するこのようなツールがあるからこそ実現するのだ。
また展示内容とは関係はないが、シリコンスタジオはゲームアプリ「WonderBlocks」を配信している。
元々は基本無料ゲームだったものが、有料で最後まで遊べるようになっている。ブロックを使ったパズルはシンプルで奥が深い。こちらも是非プレイして欲しい。
「WonderBlocks」ダウンロードURL
「シリコンスタジオ」ウェブサイト
https://www.siliconstudio.co.jp/
インフラ、開発、テストなどをサポートするソリュションを展示「NHN JAPAN」
続いて訪れたブースは「NHN JAPAN」。NHNと聞いて思い浮かぶのは、「妖怪ウォッチ ぷにぷに」や「ドクターマリオ ワールド」の開発を手がけている会社とうことだろう。
ブースではゲームを紹介しているのではなく、これから日本でも展開していく「NHN TOAST」というサービスを紹介していた。TOASTはゲーム会社だけでなく、銀行などでも利用されている情報クラウドサービス。韓国では多くの企業で導入されており、日本での展開にも注目している。
同社が展開している3分で勝負が決まるスマホで楽しめるオンラインゲーム「#コンパス」のキャラクターカードの配布も行っていた。
「#コンパス 【戦闘摂理解析システム】 」ダウンロードURL
「NHN TOAST」ウェブサイト
「GTMF 2019」東京会場には、30社がソリューションを展示していた。