インドのハイデラバードで開催されたIGCDは良質なインドのゲームショウ
著者:加藤賢治(SQOOL代表 兼 編集長)
インドのゲーム市場、そしてインドのゲームコンテンツを把握するにはどうすれば良いのか。
急速に発展する大国インドを日本から見た時に、これは非常に難しい問題といえるでしょう。その1つの答えとしてIGDCへの参加は優良な選択肢になるでしょう。
この記事では、インドのハイデラバードで開催されたゲームの展示会、IGDCについてその概要と、参加するにあたってのちょっとしたコツを紹介します。
インド出張の動画もご覧ください!
https://www.youtube.com/watch?v=CnyYjFhQGEs
IGDCとは?
IGDCとは、「Indian Game Developer Conference」の略で、文字通りインドのゲーム開発者のためのイベントです。
会場はHICCというところで、日本でいう東京国際フォーラムのような展示場です。展示スペースはそれほど大きくありませんが、整った設備と清潔感、そして隣接するホテルと直接繋がっていて非常に便利な施設です。インドでは食事も隣接のホテルでとる分には安全です。
さてIGDCの内容ですが、ゲーム関連会社の展示スペース、ミーティングエリア、各種講演、ネットワーキングパーティーと、この手のイベントに必要な要素は全て揃っています。
言語は英語が話せれば十分で、日本人にとっても参加しやすいイベントといえます。
唯一の難点は、日本からハイデラバードの直行便がほぼ無いことです。筆者はニューデリーで乗り換えましたが、乗り換え必要な分やはり少し体力的には辛くなります。
IGCDの様子
さて、ここからはIGDCの様子をご紹介します。
展示エリア
展示エリアは日本の東京ゲームショウなどに較べればかなりコンパクトで、大きなインディーゲームイベント程度の規模です。
しかし、インドでこれだけまとまったゲーム関連のブースが集まる場は貴重といえます。
以前参加したインドゲームショウでは、ゲーム開発やパブリッシング関連の事業者のブースはほぼありませんでしたが、IGDCではそれなりにまとまった量のインドのゲーム関連会社と接することが可能です。
ネットワーキング
ネットワーキングについても、専用のマッチングサイトとアプリがあり、メッセージのやり取りやアポイントの調整などが可能です。
筆者もこのサービスを通じて幾つかのインドの事業者と商談を持つことができました。
この手のイベントに参加したことがある方であれば問題なくアポイントを取ることができるでしょう。
講演
各種講演については、筆者自身が今回はスピーカーだったこともありあまり参加できていませんが、インドや世界各地からそれぞれのキーパーソンが招待されていますので、気になるスピーカーを見つけたら参加した上で、名刺交換などを行うのがおすすめです。
アフターパーティー
パーティーも会場隣接のホテルの中庭で公式で開催され、多くのインドゲーム関係者と交流することができました。
IGDC参加のコツ
さて、IGDCに参加する場合の準備について、コツをお伝えします。
まずはLinkedinを使って事前にアポイントを取っておくことです。
日本ではあまり使われていないイメージのLinkedinですが、インドの方はLinkedinをネットワーキングに使っています。Linkedinにアカウントを作り、IGDCに参加する旨をポストしておくのがおすすめです。会いたい関係者からメッセージが届きますので、公式のマッチングシステム外でも商談のアポイントを取ることができます。こちらから会いたい方にメッセージでアプローチしても良いでしょう。
Linkedinの他に、WhatsAppも準備しておくことをお勧めします。WhatsAppは西洋版のLINEのようなアプリで、電話番号登録だけで使用することができます。インドの方はテレグラムかWhatsAppを使用しており、どちらかというとWhatsAppがメジャーなようです。
名刺よりも電話番号を伝えてWhatsAppを交換するのが一般的です。
IGDCは参加おすすめのイベント
今回IGDCに参加してみて、日本人の参加者もそれなりにいたのは少し意外に感じました。この手のイベントには日本人はほぼいない、というのがこれまでの状況でしたが、インドはそれだけこれだけの市場として注目されているということかもしれません。
IGDCはインドのゲーム市場を俯瞰的に捉えるのに向いたイベントと感じました。参加もしやすいイベントですので、インドのゲーム市場に興味のる方はにはおすすめのイベントです。