【東京ゲームショウ2018】オランダブース内に日本大学が出展、「FishyFishy」などのシリアスゲームを展示
著者:加藤賢治(SQOOL代表 兼 編集長)
SQOOL.NETをご覧いただいている皆様の中には、「シリアスゲーム」という単語を聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
シリアスゲームとはシリアスゲームとはエンターテインメントのみを目的とせず、教育や社会問題の解決を目的としたゲームを指します。
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第6回シリアスゲームジャムの最優秀賞はトイレを探すシリアスゲーム「WhereIsTheRestroom」
そのシリアスゲームの研究を行う日本大学生産工学部の古市研究室・伊東研究室のブースが、東京ゲームショウ2018のオランダパビリオン内に出展されていました。
オランダは人口約1700万人の小国ながら、ゲーム産業が盛んな国の1つ。オランダ国内のゲーム開発事業者は近年急速に増加しており、2008年には約120社だったオランダのゲーム開発事業者は2015年には455社になっています。その455社のうち実に119社がシリアスゲームを専門に開発しており、まさにオランダはシリアスゲームの先進国と言えます。
さてそのシリアスゲームの先進国、オランダのブース内に出展された日大生産工学部ブースでは、英語学習をテーマにした3つのシリアスゲームが展示されていました。
こちらは昨年のシリアスゲームジャムで開発された脱出ゲーム。英単語で示されたアイテムを教室内で探していきます。
こちらは「トイレを探す」シリアスゲーム。英語での指示を聞いて、その通りにコマンドを選択することでトイレにたどり着くことができます。
最後にご紹介するのは、アプリゲームの「FishyFishy」。
示された英単語の和訳をクイズ形式で選んでいく、英単語学習ゲームです。
「FishyFishy」はiOSのアプリストアでリリースされていますので、是非ダウンロードしてみてください。
※Android版は試作版のAPKファイルが公開されています。
日本ではまだ始まったばかりのシリアスゲーム。
ゲームとしても改良の余地が感じられましたが、ゲームの持つ社会性を広げる意味で、今回の展示は大きな意義があったのではないかと思います。
日本大学生産工学部古市研究室では、第7回シリアスゲームジャムの開催に向けて調整を進めています。SQOOL.NETもメディアとして昨年に続いてサポートを行う予定です。
ゲーム大国の日本において、エンタテインメント以外へのゲームの応用は社会的に非常に大きな力になることでしょう。
シリアスゲームの今後に是非ご期待ください。