【TOKYO SANDBOX 2019レポート】マンガの”コマ”に手がかりが隠されている!? 大正時代を舞台としたマンガ的推理ゲーム「うっかり探偵の大正事件録(仮)」
著者:篭谷千穂
以前ゲームレビューのコーナーでご紹介したスマートフォン向け性格診断ゲーム「Alter Ego(オルタエゴ)」を開発・提供する株式会社カラメルカラムさんが、TOKYO SANDBOX 2019に最新作となるスマートフォン向けアドベンチャーゲーム「うっかり探偵の大正事件録(仮)」のプロトタイプ版を試遊出展していました。本作は所謂“推理モノ”なのでネタバレしない程度に情報をお伝えしたいと思います。
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本作は、大正6年(1917年)を舞台としたレトロテイストの謎解きアドベンチャーです。2組の探偵&助手ペアが登場し、それぞれが特技を駆使して難事件(?)に挑みます。
主人公の私立探偵「雁屋次実(かりやつぐみ)」は、“何もなくともすっ転び、物をよく壊すとんでもなくうっかり者”という一見ドジなキャラクターですが、そんな彼の”うっかり”によって手がかりが見つかったり、シナリオが展開することもしばしば。そう、彼の”うっかり”もまた特技なのです。
本作の特徴は、ご覧のとおりマンガ的なコマ割りによってストーリーが演出されていること。まさに縦描きの電子コミックを読んでいる感覚でアドベンチャーをプレイでき、言うなれば「触って動かせるマンガ」です。
画面内の気になった部分をタップ(クリック)して調べるという操作はこのジャンルのゲームでは定番中の定番ですが、それをマンガのコマの中でできるのが新鮮で、まるでマンガの内容に”介入”しているかのような気分を味わえました。こうしてどこかを動かして変化させたり、何かアイテムを見つけることで新たな展開へと進み、さらにキャラクターごとにシナリオが分岐していきます。
主人公の他にも、人間と鬼のハーフである探偵助手「苫米地蓮(とまこめじれん)」、“自称”日本一の名探偵「茜川紀一郎(あかねがわきいちろう)」、忍者の末裔でモノノケを察知できる探偵助手「水門泰樹(みなとたいじゅ)」といった個性的なキャラクターが捜査にあたり、同じ事件でもそれぞれ異なるシナリオに分岐するため、かなり大ボリュームのタイトルになるようです。
各事件は、コマの中をタップで調べる「調査パート」と、容疑者の証言を引き出し矛盾点にツッコむ「尋問パート」の2つで構成されており、いずれもプレイヤーの選択によってシナリオが分岐します。一つの事件につき一体いくつの分岐があるのでしょうか?
スマホ時代の電子コミックの見せ方に、プレイヤー自身がコマの中に介入して展開を変えられるインタラクティブさを組み合わせたシステムは非常に新鮮で、一つの事件をプレイしただけでもユニークさと面白さを感じることができました。
前述のように、膨大なシナリオが必要なためリリース時期は今年中が目標とのことでしたが、既にタイトルの公式Twitterアカウントが開設されているので、気になる人は今からチェックしておきましょう。