日台ゲーム産業の大学レベル、産業レベルでの交流促進を 日大古市教授と台北コンピュータ協会Wu氏との会談が実現
著者:加藤賢治(SQOOL代表 兼 編集長)
1月25日から1月30日の5日感に渡って開催された台北ゲームショウ2018。その台北ゲームショウ会期中の1月27日、日本大学の古市教授と、台北コンピュータ協会CEOのWu氏との会談が実現しました。
古市教授は日本のシリアスゲーム研究の第一人者。定期的にシリアスゲームジャムを開催するなど、ゲームの持つ社会性に着目し、ゲームを用いての社会問題の解決や教育への応用について積極的な活動を継続しています。
参考
第6回「シリアスゲームジャム ゲームの力で世界を救え! ~えいごでコミュニケーション English Please~」は2017年12月16日(土),17日(日)に開催!
日本大学と台北とは、既に交換留学の実施などによる交流がありますが、これをさらに促進できないか、大学レベル、産業レベルでどのような協力関係があり得るかをテーマとした会談となりました。
古市教授からは、
「日本ではシリアスゲームジャムの実施を通じて、シリアスゲームの普及と国際的な学生の交流の促進を実施している。このような場での日台交流を促進するために、例えば台北ゲームショウでアワードを実施したうえで台湾の学生が日本のシリアスゲームジャムに参加するなどができると良いのではないか」
「日本で実施するシリアスゲームジャムの開発チームが台北ゲームショウにブース出展するのはどうか」
などの具体的な提案がなされました。
Wu氏は、日台ゲーム産業の交流を前向きに進めていくことに賛成とし、
「台湾ゲームデベロッパーがより多く東京ゲームショウに参加するにはどうすればよいと思うか」
など、日台ゲーム業界交流促進に向けての意見打診などがなされました。
会談に同席した日本のパブリッシャー、ポラリスエックスの住田氏は、韓国ゲームの日本展開の成功例を紹介、台湾ゲームも同じように日本市場で成功する可能性は大いにあり、今回の台北ゲームショウ2018がそのきっかけになれば、と日台交流促進への抱負を語りました。
日本のゲームデベロッパーの台湾での成功例も少しづつ見られるようになってきましたが、まだまだその連携は手探りというのが実情。
本格的な日台連携が進んでいない理由として、日本のデベロッパーにとって、台湾市場、そしてその先にある中国本土市場の展開が見えにくいということがあり、台湾デベロッパーにとっては日本市場では韓国、中国の勢いが増す中その存在感を発揮できていないということがあります。
文化的にも距離的にも非常に近い日本と台湾。今後ゲーム産業での交流促進が期待される会談となりました。