「ガチャ」は悪なのか?「パズドラ」「モンスト」のガチャ排出率表示に思うこと
著者:加藤賢治(SQOOL代表 兼 編集長)
既にご存知の方も多いと思いますが、日本のモバイルゲーム二大巨頭、「パズドラ」「モンスト」が、ついにガチャの排出率を表示しました。
パズドラを提供するガンホー社も、モンストを提供するミクシィ社も、おそらく積極的にはキャラ別のガチャは排出率は表示したくなかったのではないかと思いますが、
アップルの規約変更により、パズドラもモンストもその数値を表記することと相成りました。アップル社の強権で実施されたというところが若干残念に思われなくもありませんが、基本的には歓迎したい流れだと思います。
ガチャといえば2016年1月のグラブルの「アンチラ」騒動が思い出されます。「アンチラ」をガチャで出すために約70万円をガチャに費やしたが手に入れることができなかったというユーザーが現れ、その後諸々が炎上、大問題に発展しました。
早いものでそれからもう2年、ようやく「くじにかけたお金がどれくらいの確率で当たりになるのか」ということが事前に知れるようになってきました。
倫理的なところが守られてさえいれば、ガチャという仕組みそのものが悪くないと筆者は思います。
例えば1万円で買えるキャラが並んでいても小学生が買うことはなかなかできませんが、300円で買える「キャラくじ」であれば、小学生にも良いキャラを手に入れる可能性があります。ガチャは「運が良ければゲーム相手も格安で手に入れるチャンスがある」仕組みということができます。
射幸心を煽る構造などにまだ問題が残っているようにも感じますが、しかし、基本無料でゲームをプレイすることができ、かつゲームを提供する事業者も十分な収益を得られる構造として、今後もガチャは残っていけば良いのではないかと思います。
そのためには健全性が必要であり、排出率の表示はその一歩と言えるでしょう。