「RAGE ストVオールスターリーグ」をより楽しむために知っておきたいチーム事情を徹底解説!!チームメンバーとその特徴など
6月5日より、格闘ゲーム「ストリートファイターVアーケードエディション」を採用した大会『RAGE STREET FIGHTER V All-Star League powered by CAPCOM』が開始されます。
今大会のはタイトル史上初となる「チーム戦」で行われる点と、6人の各リーダーがチームメンバーを「ドラフト」で決めた点が特徴で、大きな話題となりました。
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この記事では、先日実施されたドラフトの結果を踏まえて、チームメンバーの特色などを解説していきたいと思います。(以後、選手の名前は敬称略)
チーム:ときど フレイム
メンバー:ときど、ふ~ど、マゴ
ときどが指名したのはふ~ど、マゴ。なんと両方ウメハラと指名が被るという波乱が起き、2回ともときどが当確するという運の強さを見せつけました。
ときどはここ1年で圧倒的な成績を残しており、現時点で世界最強レベル。もはやチームに存在するだけで優勝候補の一角と呼ばれるほどで、今大会でも大きな存在感を放ちます。
ふ~どは常に安定して上位の成績を残しており、日本人選手の中でもトップクラスの実力者。ときども「ふ~どは本来、ここ(チームリーダー側)にいるべき人間」と評価してましたが、多くの視聴者が同じことを思っていたでしょう。
一方、マゴに対しては「マゴ(の今の実力)は3番煎じ、4番煎じ」と、実力面ではかなり厳しい評価を下しています。しかしムードメーカーになれる人柄や、人に技術を教えるのが上手いコーチ力を高く評価をしており、チーム戦ということでそれらの能力を重視しての指名となりました。ちなみに、ときどとマゴは仲が良く、そのため率直な評価になった面があると思われます。
このチームは、日本人選手の中でもトップクラスの実力を持つときど、ふ~どが同じチームを組んでおり、その時点で優勝候補なのは間違いありません。リーダーのときども、そういった視聴者の評価はしっかりと理解していました。そこに加えて、マゴが上手くチームの機能を強化できるかかが、このチームのカギとなりそうです。
チーム:もけ サンライズ
メンバー:もけ、どぐら、ハイタニ
もけが指名したのはどぐら、ハイタニ。意識はしていなかったと思いますが、偶然にも関西出身者で固めたチームになりました。
リーダーであるもけは、自身の現状を「氷河期」と称しており、使用キャラ変更で直近の大会では中々入賞できず苦戦が続きます。他のリーダーと比べると厳しい立場に立たされていますが、去年成績を残したからこそ勝ち取ったリーダーですので、なんとか仕上げていってほしいところです。
どぐらは、「スト5」「ドラゴンボールFZ」の両立勢として唯一好調の選手。直近の大会では両方ベスト8に残り、マルチプレイヤーとして素晴らしい戦績を残しています。
ハイタニもキャラを変えて最近は中々成績が振るいませんでしたが、苦手キャラの対策を配信で行うなど精力的にプレイを詰めてきており、最近の大会では上位入賞も果たしています。
ただ、どぐらやもけは「ドラゴンボールFZ」の大会が控えており、両立勢ならではの不安要素も残ります。活動拠点が違う事もあり、チームの足並みを揃えるのも大変。この3人が本番でどこまで調子を合わせてくるかが、このチームが勝ち上がるための課題となりそうです。
チーム:ウメハラ ゴールド
メンバー:ウメハラ、sako、ボンちゃん
ウメハラが指名したのはsako、ボンちゃん。なんと、ときどと指名が丸被りとなり、そそて2回とも負けて指名選手の変更を余儀なくされましたが、その割にはかなり熱い、面白いチームが完成しました。
ウメハラとsakoの2人は格闘ゲームの歴史、そしてプロゲーマーとしても最年長にあたるレジェンド。年齢による不利な部分をしっかり練習で補い、長年の経験値を武器にして常に第一線に身を置く姿は、多くのファンを生んでいます。この2人が同じチームを組むことは、古参の格ゲーファンは相当燃える展開なのではないでしょうか。
ボンちゃんはウメハラと同じレッドブルアスリートとしても有名で、評価が低いキャラクターを使用してもしっかり練習を積み、成績を残しています。感情表現が豊かで、ミスをした時などにみせる表情が「顔芸」と呼ばれたり、多少不利でも自分の格ゲー信念を貫いたり、愛されるタイプのプレイヤーです。
このチームは個人的に「一番応援したくなる」チームです。存在がすでにカリスマであるウメハラを筆頭に、観客を楽しませる・魅せるタイプのプレイヤー達が揃っており、大会屈指の「華がある」チームとなっています。勝ちにいくのはもちろん、このチームなら魅せてくれる試合も期待したいです。
チーム:藤村 エメラルド
メンバー:藤村、ももち、MOV
藤村が指名したのはももち、MOV。
リーダー藤村の実力は、ときどと並んで現時点日本最強という評価がなされており、その評価は視聴者だけではなく多くのプロゲーマーの中でも一致しています。今回参加する他チーム選手たちは、藤村の対策が最優先事項の一つとなりそうです。今大会でも、チーム戦ながら「誰が藤村を止めるか」も1つの見どころでしょう。
今回メンバーに選ばれたももち、MOVは、どちらも藤村と関わりが深い選手です。ももちはプロゲーミングチーム「不動」のオーナーですが、藤村は不動のメンバーであり、自身のオーナーを選んだ形となります。
MOVは格闘ゲーマー向けシェアハウス「とき〇荘」の提供でも知られています。こちらも、藤村は元とき〇荘メンバーだったという過去があります。
藤村がゆかりのある2選手を指名した形となりましたが、この3人のプレイスタイルは「職人気質」「仕事人」という印象で、玄人が好むメンバーが集まったという感じです。藤村の勢いをそのままに、ももちとMOVが上手く波に乗れば、堅実に優勝候補に躍り出るかもしれません。
チーム:板ザン オーシャン
メンバー:板橋ザンギエフ、まちゃぼー、ガチくん
板ザンが指名したのはまちゃぼー、ガチくん。
板ザンはプロゲーマーの中でも有名選手であり、長い間第一線で活躍し続けるプレイヤー。重力級のパワーキャラを好んで使いますが、キャラの見た目とは裏腹に頭脳派のプレイングで知られています。
まちゃぼーはスト5大会出場の機会は少ないものの、他格闘ゲームで世界王者の経験あり。「Mr最適解」とも呼ばれ、その実力は多くの人が認めています。ガチくんは使用キャラが大きな弱体化を受けたものの、しっかりそれを受け入れて練度を積み、安定した成績を残し続ける実力者です。今回出場する選手の中だと比較的若手の方なので、今後のさらなる成長も見据えて期待したいところ。
このチームは非常にバランスの取れた実力者メンバーがそろっており、プレイスタイルは千差万別、使用キャラクターも重量級投げキャラからスピードの速いキャラまで、対応力は抜群という感じです。
全チーム総当たりとなるので、それぞれが上手く得意な相手と対戦できれば、安定した勝率も狙えそうです。
チーム:ネモ オーロラ
ネモ、かずのこ、ストーム久保
ネモがドラフトで指名したのはかずのこ、ストーム久保。
ネモの選び方は「単純に強い人」を選ぶというより、「自分が勝ちにくい、やりたくない相手を、こっちのチームに取り込んでしまう」という方針。
この点は、チームリーダーならではの作戦で、ネモらしい感じです。自分が一番勝てないと考えていたかずのこや、「大嫌い」と公言する重量級投げキャラを使用するストーム久保を指名し、多くの視聴者を驚かせました。
このチームはまさに「攻撃特化」と呼ぶにふさわしいメンツが揃いました。まず間違いなく、場を荒らすチームになりそうです。
ネモ自身も「ギャンブル」と称しており、トップクラスの実力を持つときど、ふ~どがチームを組んでしまったため、彼らを叩き潰す事を目指しているようです。もしかすると格上相手に圧倒的に勝つかもしれない、そんな戦いになるかもしれません。勢いで勝ち逃げが出来る1先勝負(1本先取)であることも追い風となるかもしれません。
6つのチームの中でも、その存在感は異質な何かを放っています。チームを組んだからこその爆発力で、今大会の「ジョーカー枠」として、かき乱してくれる事に期待したいです。
格滅多に見られない「チーム戦」ならではの試合を楽しもう
格闘ゲームは基本的に「個人」対「個人」の競技であるため、普段は「個人の強さ」が正義の厳しい世界です。しかし今大会はチーム戦で、さらにドラフトで決められるという今までにない要素が取り入れられました。
各リーダーもただ強い人を選ぶのではなく、使用キャラクターのバランス、自分が苦手なキャラを使う選手、ゲームの実力面以外の「チームに与える雰囲気」「チームメンバーとの相性」など、チーム戦ならではの指名理由が見られたのも、この大会の魅力です。
それぞれが重要視した戦術や作戦が、本番でどこまで通用するのか。それが今大会の成績に大きく影響することになりそうです。普段は見られない「チーム戦」ならではの駆け引きを知ることで、より楽しめるかと思います。
各選手の主な使用キャラクター
ときど(豪鬼)
ふ~ど(ミカ)
マゴ(キャミィ)
もけ(キャミィ)
どぐら(ユリアン)
ハイタニ(豪鬼)
ウメハラ(ガイル)
sako(メナト)
ボンちゃん(ナッシュ/かりん)
藤村(いぶき)
ももち(コーリン)
MOV(春麗)
板ザン(アビゲイル/ザンギエフ)
まちゃぼー(ネカリ)
ガチくん(ラシード)
ネモ(ユリアン)
かずのこ(キャミィ)
ストーム久保(アビゲイル)