東京ゲームショウの次はG-Star!今年の韓国のゲームシーンに注目!
著者:加藤賢治(SQOOL代表 兼 編集長)
東京ゲームショウが無事閉幕し、次のアジアでの大型ゲームショウは韓国釜山のG-Starということになります。
G-Starは毎年秋に開催され、20万人以上の来場者数を誇る韓国最大のゲームの展示会。
アジア圏で開催されるイベントとしては最大級で、韓国のゲーム産業を網羅的に見れる場として筆者もできるだけ参加するようにしています。
さて、今年のG-Starは上海のWePlayや台北のG-EIGHTといった新興のゲームイベントと日程がずれたこともあり、日本からも多くの人が参加するのではないかと思います。
この記事では東京ゲームショウを踏まえて筆者が思う、今年のG-Starの見どころ、を少し書いてみたいと思います。
まず東京ゲームショウで感じた印象は「韓国のブースが多い!」ということ。韓国パビリオンに加えて「SEOUL X GYEONGGI GAME ALLEY」というブースも出展されており、東京ゲームショウのメインホールに韓国の大型ブースが2つ出展されているという状況でした。
展示されていたのはインディー系のタイトルで、韓国が国としてインディーゲームの支援に力を入れていることがわかります。
ブースで話を聞いても色々な公的な助成を受けているということで、韓国でインディーゲームスタジオの支援が増大している様子が伺えました。
そして別館のインディーゲームコーナーや、Selected indie 80のコーナーを見てみると、そこにも韓国のブースが多く、国の支援とは別の軸でも多くのインディーゲームが出展されていました。
G-Starには東京ゲームショウの「Selected indie 80」と同じような審査制の「indie showcase」というインディーゲームの出展コーナーが設置されるようで、一つの見どころはここではないかと思います。
多くのゲームイベントがインディーブースの誘致に力を入れている中、G-Starもそれに倣ってインディーコーナーを増やしているようで、東京ゲームショウでの勢いが本国G-Starでどれくらい現れるのかが楽しみです。
というのはG-Starは、どちらかというと大手ゲーム会社向けのイベントで、NEXONやネットマーブルなど大手のブースを見に行く趣でしたが、ここに来てインディーを集めているというのは非常に興味深い動きです。
ネットカフェでMMORPGを遊ぶという文化の発祥地である韓国のインディーは、ゲームのレベルが非常に高く、日本の競争相手としても侮れない品質です。
釜山であればBI(Busan Indie Connect )という団体が優れたインディーを率いていましたが、G-Starもインディーに本腰を入れるとなると、韓国でのインディーの露出がさらに高まることになりそうです。
インディーというワードは一時沈静化した感がありますが、日本でもここ最近の、「都市伝説解体センター」の成功や、「グノーシア」のアニメ化のニュース、パルコのインディーゲーム事業参入など、さまざまな角度で再び熱を帯びてきており、韓国でも同様にインディーが再び盛り上がってきている感があります。
G-Starがインディーゲームを取り込んでどのように盛り上がっていくのか、隣国日本としては興味の尽きないところです。