ChinaJoy2024の筆者的見どころを整理&解説
著者:加藤賢治(SQOOL代表 兼 編集長)
明日から開催される中国最大級のゲームイベントであるChinaJoyですが、数年前と比べてChinaJoyの立ち位置もかなり変わってきたと思います。
この記事ではChinaJoy2024で筆者が注目しているポイントをご紹介したいと思います。
見どころ1:入場者数
昨年は参加者が少なく感じたChinaJoyですが、今年はどうなのか、というのがまず気になります。
コロナ禍後でリアルイベントの需要が減った、というのはあるかもしれません。しかし、主な理由はそうではなくて、BiliBiliのイベントや、インディーゲーム展示会のWePlayなどにゲームファンが取られてしまった、という見方もあります。
過去においては上海ではChinaJoyが最大最良のゲームイベントでしたが、徐々にそれは変わってきていて、他にも優良なイベントが立ち上がっていて認知されている、というところが大きいようです。
見どころ2:インディーゲームコーナー
しかし、チケットの販売については、運営の発表では全て売り切れだったということで、あるいは会場での滞在時間が減少したのではないかという分析もあります。
ChinaJoyは大手のためのイベントである、というのは多くのゲーム業界人の認識ですが、しかし今年からインディーゲームコーナーにも力を入れるという情報もあり、その辺りもよくみてきたおと思っています。
インディーコーナー自体は昨年もありましたが、なぜかBtoBエリアに置かれており、あまりユーザーを集められていなかったように感じました。
今年はどの程度の賑わいになるのかが楽しみです。
見どころ3:コンパニオンさんの衣装
ChinaJoyのコンパニオンさんコスプレイヤーさんは、その過激な衣装で過去に大きな物議を醸したこともあり、規制が入ってからは健全化したとのことですが、それが来場者減少につながっている、という人もいます。
来場者が減るのであれば、若干昔の状態に戻す、というような向きもあり、果たしてどうなのか、というのは気になるところです。
個人的には、きちんと制御された、子どもたちの目に入っても問題のない衣装で、というやり方に賛成ですが、
しかし規制が行き過ぎると、そもそもコンパニオンさんを置かない、というような行きすぎたポリコレのようになってしまうのではないかと思います。
イベントには華やかさも必要だと思いますが、それが今年はどうなっているのかが楽しみです。
見どころ4:景況感
このような国際的なイベントでの主戦場は、ビジネスパーソンにとっては実は会場ではなく会場外です。
イベント期間中は多くのゲーム業界関係者が世界中から集まりますが、多くの打ち合わせや会食は会場外で行われます。
そもそもChinaJoyの入場チケットを買っていない業界関係者も多いのです。
そのような打ち合わせや会食で聞けるビジネスの話はとても重要で、インターネット上には出てこない生の感覚をそのまま得ることができます。
不況が伝えられる中国経済ですが、実際はどうなのか。ゲーム業界への影響は、など多くの貴重な意見が聞けるでしょう。
また中国だけではなく、東南アジア、ヨーロッパ、中東、北米、など多くの地域の情報も一挙に得られるのもこのような国際的なイベントに参加するメリットでもあります。
以上が、筆者のChinaJoyでの注目ポイントですが、今年はもう少し見てみたいところがあります。
それは、中国のオタク街です。
去年もChinaJoyの期間にゲーマーたちが集まるイベントに参加しましたが、今年は上海の友人の力も借りて、よりディープな場所を訪問してみる予定です。
ゲームイベントでは包括的な情報を得られますが、実際のゲーマーたちの活動の細部を知ることには向いておらず、そのためちょと時間を別に作って、上海のゲーム界隈の散策などができないかと考えています。
私は中国のゲーム界隈に詳しい方の日本人だと思いますが、それもChinaJoyの広報担当が長年にわたってよくしてくれるからであって、ChinaJoyには非常に感謝しています。
ChinaJoyは立ち位置の際策定が必要な状況かと思いますが、これからのChinaJoyがどうなるのかを楽しみにしながらChinaJoy2024を見てきたいと思います。